だいたい行ける雪山はチャレンジした。
あと残っている雪山は、残雪期の越後駒ヶ岳か。
ロングルートで大変そうですが、雪山シーズンも終わりを迎え雪山が名残惜しく、今シーズン最後の雪山として越後駒ヶ岳へ行ってきました。
山行記録 2017年4月5日
上り(石抱橋~道行山)
EOS5DsR+EF24-70mmF2.8LⅡUSM 38mm f11 1/320sec ISO100 PLフィルター
06:00 奥只見シルバーラインのゲート前に並び、6時の開門と同時に銀山平へ。
銀山平から除雪作業の終点付近まで行き駐車。
それにしてもこの雪の回廊の高さは6~7mはあるでしょうか。
下界では桜が咲いているこの4月になってもこの雪の多さは、豪雪地帯の雪の多さに驚くばかりである。
ロングルートで早出が必須となるため、いそいそと準備をしていると、他の登山者が準備を終え足早にスタートしていく。
今日の入山者は先行したスキーヤー3名とスノーシューで行く登山者の自分の計4名。
スキーヤーの方がスノーシューより沈み込みが少ないためか、早々に先発3名のスキーヤーは見えなくなった。
07:00 スタートから完全な一人旅。
ただ、先発するスキーヤーがトレースを付けていてくれているのがありがたい。
見渡す限りの大雪原。
春の陽気の中、あちこちで融雪するする音が聞こえてくる。
広くて気持ちがいい。
こんな雪山もあるのか。
上り(道行山~越後駒ヶ岳)
EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 19mm f11 1/320sec ISO100 PLフィルター
それらしい尾根から道雪山を目指す。
急斜面でもスノーシューのヒールリフターでガンガン登れる。
雪面をよくとらえて快適快適。
10:00 道行山に到達する。
ここからの越後駒ヶ岳が素晴らしい。
早々に道行山からの越後駒ヶ岳を撮れて、今日の1つの目的が達成できて良かった良かった。
春の陽気でやや緩くなった雪面は、スノーシューでもおよそ3~5cm沈み込む。
たかだかこの程度の沈み込みだが、これを10時間繰り返すとなると、その体力消耗もバカにはならない。
どちらかといえば、スノーシューやアイゼンで行く山というより、急な危険個所もなく、完全なスキーヤー向けの山か。
スキーヤーのトレースはほぼ沈み込みがない。
いつ天候が崩れ始めるのかわからないため、可能な限り晴天のうちに山頂に到達したい。
しかし、さすがにこのルートは長い。
歩けど歩けど見える見える山頂は近づかない。
ようやく山頂が近づくと傾斜が急になってくる。
ヒールリフターを効かせてさらに登って行くと、既にスキーヤーが滑り下りてくるところだった。
「お疲れ様、スノーシューだと大変でしょ。」とスキーヤー。
上りも早ければ、下りもスキーで滑れて楽しい上に圧倒的に早い。
いいな、スキーって。
スキーも割かし得意だけれど、ゲレンデ外のバックカントリーに踏み込むことには躊躇がある。
人生何事も小さな一歩からか。
次シーズンはバックカントリースキーにチャレンジしてみようかな。
さすがに春山か。
暖かな小春日和の陽気と春の日差しと一面照り返しの中、とても暑い!
ロングルートであるだけに水分の消費も激しく、500mlではとても足りなかった。
水分を切らしてそこいら辺の雪を口にする始末。
13:00 最後の急登を登り切って山頂着。
越後駒ヶ岳 山頂
EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 19mm f11 1/320sec ISO100 PLフィルター
広い。
ただただ広い山頂に自分ひとりが立っている(遅かったから)。
越後駒ヶ岳の広大な雪原の頂上から、上越国境の山々が連なる。
山の数があり過ぎて同定するのが困難なくらい。
登ってきた反対側に行くと、初めて八海山が見える。
この暖かな陽気に負けず、何とか直近に形成されたシュカブラやエビの尻尾が溶けつつも残っている。
厳冬期のような厳しさの絵とはならないけれど、良いタイミングで登れてよかったよかった。
ぽかぽか暖かい山頂に長く居ました。
14:00 そろそろ下山しますか。
早く帰らないと、奥只見シルバーラインのゲートが閉まってしまうし(18:00閉門)。
下り(越後駒ヶ岳~石抱橋)
EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 16mm f16 1/160sec ISO100 PLフィルター
一通り山頂から写真を撮り終え、ゲートクローズの時間が迫るためそそくさと下山開始。
下りはグズグズの雪の斜面をスノーシューで削りながら下りてゆく。
ロングルートも腐れ雪の下りは早い早い。
17:00 5時間で登ったルートも下りでは3時間で下山することができました。
人の入りが少なく、さしたる危険個所もない大雪原ルート。
アルプスとは一味違った、豪雪地帯のの素晴らしい雪山でした。
残雪期の越後駒ヶ岳を楽しむには
● 奥只見シルバーラインは3月下旬に冬季通行止めが解除され、通行時間は06:00~18:00(夜間閉門)。
● 歩行時間が長いため、06:00開門と同時に入場し登り始めるのが望ましい。
● どちらかと言えば、完全なバックカントリー向きの山。
● スノーシューとアイゼン、どちらが良いとは言いにくい。