他のカテゴリーでは見ることのできない、LMPクラスの何とも言えない空力デザイン。
どことなく虫っぽくて、カッコいいのかカッコ悪いのか、見ているうちにカッコよく見えてくる。
こんなフォトジェニックなレーシングマシンを撮らないわけにはいかないでしょう!
そんな感じで、3年ぶりに2回目のWECに行ってきました。
1年に1回しか行われない、WECの魅力的なマシンの流し撮りの写真を紹介します。
オープニングセレモニー
オープニングセレモニーでは、ゲストに呼ばれていた伊達公子さんが、グリーンフラッグを切るようです。
そして、ロケットマン現る。ジェットで浮いているため、それなりの轟音がします。制御するの大変でしょうに。逆さまにならないのでしょうか。
日本のレースでは見慣れないマシンとチーム関係者の整列の光景です。
アドバンコーナー
グランドスタンドで、普段見慣れないオープニングセレモニーを見た後、決勝1日だけで富士のWECを撮りつくすべく、まずはアドバンコーナーからスタート。
グランドスタンドから地下道を抜けるとすぐにアドバンコーナー。
広く見渡せ観戦にはもってこいのコーナーですが、ランオフエリアが長く写真を撮るには遠すぎるアドバンコーナー。
通り過ぎるにはもったいないので、400mmの望遠端で軽く流し撮りをしてみます。
撮って確認すると400mmだと画面中央にぽつりと車体が映る程度。やっぱり遠い。。。
早々に諦めて、いつものコカ・コーラコーナーから100Rへ向かうスポットへ向かいます。
コカ・コーラコーナー~100R コーナー
EOS5DsR+EF100-400mmF4.5-5.6L ISⅡUSM 227mmトリミング中 f14 1/80sec ISO100
1/80secで手前のライトからノーズあたりに、びったり合わすことができました。やっぱりTOYOTAを撮らないと!
コカ・コーラコーナーから100Rに向かうスポットは、shibawannkoがいつも撮りに向かうポイントです。
なぜここにいつも来るかというと、今まであまり本気でモータースポーツを撮っておらず、下調べをしたいなかっただけです。。。
ランオフエリアが長く撮り辛いサーキットである富士といっても、レクサスコーナーとか超望遠がなくても簡単に撮れるエリアがあるんですが、調べていなかっただけですね。
ここは、コカ・コーラーコーナーから抜けたマシンが100R向かって加速してくるので車速はそれなりに早いのと、フェンスの段差の隙間に現れたマシンを狙うので、それほど撮影が簡単なポイントではありません。
簡単なポイントではありませんが、タイミングによってはテイクオーバーする迫力あるシーンを撮ることができます。
撮影ポイントも狭い砂利の通路上にあり、カメラマンもそれほど多くはありません。
コカ・コーラーコーナーから抜けてくるマシンに合焦を行い、オートフォーカスの追従を早めに行ないたいところですが、これまたフェンスが邪魔してたまにフェンスに合焦してしまうことがあります。
速度はそれなりに早いので1/200secくらいでもそれなりに流れますが、今回は1/100から流すことにしました。
それなりに多くの周回を充てたので、目的のLMPクラスのマシンは撮れているでしょう。
コカ・コーラコーナー
さて、多くのカメラマンが集まる大人気のコカ・コーラコーナーに戻って構図を探します。
今まで400mmのレンズで手も足も出なかったコカ・コーラーコーナーを、今回初めて富士に投入した600mmのレンズでどのような写真を撮れるか試します。
とりあえずフェンスまで下りて、金網越しにクリッピングポイントを通過するマシンを試しに狙ってみます。
モデルチェンジが発表されて値上がった600mmF5.6の代替品としてやむなく調達したもので、600mmの開放値はF6.3になり金網越しの撮影は無理かと思っていましたが、意外や意外、コントラスト等は低下しますがそれほど金網が気になることなく写っていました。
おそらく曇天で金網が目立たなかったのでしょうけれど、明るさが足らずISO500まで跳ね上がってしまったので画質としてはあまり良い結果になりませんでした。
また晴天の時に試してもよいポイントかもしれません。
今度は、コカ・コーラーコーナーから抜けるマシンを流し撮りすることにします。
構図を探すと、マシンの奥にクリッピングポイント前のコースが重なるように配置され、後続車がスローシャッターでブレて表現されるなかなかいい構図が見つかりました。
最初から1/60secのシャッタースピードで時間を掛けて相当数の枚数を撮ります。
撮れていると思いきや後で確認しましたが、残念ながら完全に合わし切れている写真は少なかったです。
600mmの焦点距離で1/60secのシャッタースピードは少し無理し過ぎだったようです。
600mmの焦点距離で結構流れるので、シャッター速度も無理せず1/100程度で十分だったかもしれません。
アドバンコーナー
EOS5DsR+150-600mmF5-6.3DG OS HSM Contmporary 600mmトリミング中 f7.1 1/100sec ISO100
1/100secで流し撮り。2台のマシンと背景の赤い看板とをうまく重ねられました。
今日の最終目的地のレクサスコーナーに向かう途中に、再度アドバンコーナーを通ります。
先のコカ・コーラーコーナーで600mmのレンズが既についているため、今度は600mmで流し撮りを狙います。
コーナーイン側にある赤い派手な看板を流し撮りの背景に持ってくると、華やかになります。
マシンは回転径の小さなアドバコーナーを曲がっていくため、マシン自体、結構方向を変えながら回転しています。
そしてコーナー外側からの撮影になります。こちらのカメラを回転させる軌道とコーナーを曲がるマシンの軌道が反対で焦点が合うのは狭い範囲になるので、見た目ほど簡単ではありません。
1/60secで流していましたが、安全を期して1/100secも混ぜて撮っていました。
レクサスコーナー
レースも終盤に差し掛かり、ようやく今日のメインのレクサスコーナーに辿り着きました。
富士には何度も来ていますが、一番撮りやすいレクサスコーナーに来たことは一度もなかった、というお粗末ぶり。
このコーナーはマシンに非常に近くて、さらにいろんな方向から撮れていいですね。
なんで、今までこのコーナーから撮らなかったのでしょう。
人だかりができていたフェンスの隙間から撮れるポイントから、試しに普段撮らない走り去るマシンのバックショットを400mmで狙ってみます。
なかなかバックショットもいいじゃないですか!
このレクサスコーナーの曲がりくねって登って行く感じが、マシンをいい感じに重ねてくれます。
しかも、振り幅の少ない高速流し撮りなうえ、マシンもひっきりなしに通過していくため、短時間でたくさん撮れるのもいいですね。
EOS5DsR+EF100-400mmF4.5-5.6L ISⅡUSM 360mmトリミング中 f5.6 1/60sec ISO100
1/60secで流れるマシンを対角線の上部に配置。スローシャッターの上、マシン自体が回転しているので、手前のライトの1点にしか焦点が合いません。
レクサスコーナーでいろいろ構図を試して、最後はコーナー出口での流し撮りに落ち着きました。
車速は十分落ちているのと周回数も残りたくさんあるため、最初から1/60secで狙います。
撮った画像を確認すると、レクサスコーナーもアドバンコーナーと同じく、回転径が小さくマシンの回転幅が大きいため、ボヤっと流し撮りをしていると、車体の中心に焦点が合ってしまいます。
かなり注意してフロントライト又はノーズに合わせていかないと没写真を大量生産してしまいます。
車の回転幅が大きく焦点が合う幅も少ないため、スローシャッターを切り過ぎると焦点が合っていない面積が多くなりすぎ全体的にボヤけた写真になってしまうかもしれません。
レクサスコーナーではあまりスローシャッターを狙わず、1/100secくらいでちょうどいいのではないかと思いました。
また、このレクサスコーナーはコースからの距離が近く車速も低いため、多くのWECマシンが集まるポイントです。
そのため、レーシングカーのエンジン・排気音が凄まじく、持参していた耳栓をして撮影をしていました。
「耳栓をしていなければ耳が壊れてしまうのではないか?」と思ったのは、多くのレースを観戦してきましたが、ここWECでのレクサスコーナーが初めてでした。
終わりに
今回2回目のWECの撮影でしたが、やっぱりこの独特の空力フォルムのマシンはカッコいいですね。
6時間という耐久レースなので、日曜日の決勝1日だけでも、撮りうるポイントは全て回れる上にいろいろ枚数を多くして撮れるところが撮影者にとっては嬉しいところです。
前回も今回も富士のWECは天気が優れずどす曇りでしたが、次回はドラマチックな光線に照らされるフォトジェニックなWECマシンを撮りたいですね。
来年はマシンがどんな風に進化しているか楽しみでもあります。
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富士スピードウェイで行われるFIA世界耐久選手権2015年の第6戦、6時間耐久レースに初めて行ってきました。 コカ・コーラコーナーから100Rに抜けるポイントと、アドバンコーナーからの流し撮りをご紹介 ...