この先しばらく自由に山へは行っていられそうもない。
だったら今行けるうち行っておくか!
ということで、2年前に登頂できなかった雪の雄山に再挑戦。
oyamasuki_yさんを誘って、クローズ間際の立山へ行ってきました。
一足早く冬を迎えた、雪の立山をご紹介します。
ルート
〔山行〕3時間50分 / 〔休憩〕1時間5分 / 〔合計〕4時間55分
室堂 10:10 ⇒ 10:20 みくりが池 10:30 ⇒ 10:50 立山室堂山荘 ⇒ 11:30 室堂山展望台 11:50 ⇒ 12:40 浄土山 ⇒ 12:50 浄土山南峰 13:10 ⇒ 13:30 一の越山荘 13:40 ⇒ 14:20 雄山 14:25 ⇒ 14:45 一の越山荘 ⇒ 15:05室堂
山行記録 2019年11月17日
室堂散策(10:10 室堂~ミクリガ池~ミドリガ池~ 10:50 立山室堂山荘)
EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 16mm f16 1/160sec ISO100 PLフィルター
計画は、oyamasuki_yさんが登ったことがない浄土山→雄山の優先順位に。
時間的に2山登るのは、スタートが10時と遅いこの時期ではかなり厳しい。
アルペンルートの始発を予約して最速で室堂に辿り着いても、やはり10時スタート。
10時にスタートする山登りって夕景狙いくらいなもので、ある意味新鮮でもある。
今日は狙った通りの降雪直後の晴天。
時間はないけれど、定番のミクリガ池とミドリガ池からの立山の絵は外せない。
ということで、時間を心配するoyamasuki_yさんを押し押しミクリガ池へ。
降雪直後は池周辺が樹氷となって奇麗で、朝の光線で立山がいい感じになるんです。
「ほら、来てよかったですよね!良かったですよね!!」と、スノーシューほんわかハイクにやや興味なさげなoyamasuki_yさんに半ばごり押し(笑)。
自分は樹氷を見たら、もうテンションMax!
降雪後のこの条件下での立山は、本当に奇麗だと思います。
毎年樹氷とシュカブラを撮りに冬山に来ているようなものです。
EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 16mm f16 1/100sec ISO100 PLフィルター
時間もないので、急いで池の周囲を撮りながら進みます。
ミクリガ池は一面の雪原で、冬山の季節が始まったことを感じさせてくれます。
池の脇には樹氷ができているので、私はこの樹氷を超広角で手前に入れるのが好き。
時間に余裕がないカツカツ計画で、既に50分経過。
2つの池巡りで40分は余分に時間を使いましたが、やはりここは外せなかった。
来てよかったよかった(再)。
室堂山展望台上り(10:50 立山室堂山荘 ~ 11:30 室堂山展望台)
EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 29mm f8 1/800sec ISO100 PLフィルター
立山室堂山荘の雄山へのルートと浄土山への分岐に差し掛かって、ここが分岐点。
浄土山へ進むと、登り切って一の越に抜けない限りは、雄山登頂は不可能です。
前回は浄土山への登りで引き返して、一転雄山への登頂もできませんでした。
今回は必ず2山登頂だ!
ブランク明けで体力が戻り切っていないので、今回は圧倒的な軽量化で臨みます。
前回使わなかったアイゼンとピッケルと望遠レンズは車に置いてきました。
スノーシューとダブルストックだけで行きます。
真似しないでください。私スノーシュー派なんで(笑)。
浄土山を必ず登りきると覚悟を決めて、室堂山展望台への登りに取り掛かります。
徐々に高度を上げていくと、室堂山の大雪原が広がり、大日岳が高さを増してくる。
室堂山展望台まで行くと、流れる雲の向こうに圧倒的な存在感の薬師岳が現れる。
いや~、相変わらず薬師岳デカいな~。
室堂山展望台から見る薬師岳は、湧き上がる雲海越しに神々しい。
薬師岳は100名山達成の最後の100山目で、ほんの少し思い入れがあったりして。
写真を撮りまくっているので、すぐに追いつかれるだろうと急いできましたが、oyamasuki_yさんがなかなか来ない。前回の北穂高のペースからして、何かあっても全然大丈夫でしょう、と思っていました。
浄土山(室堂山展望台 11:50 ~ 12:40 浄土山 13:10 ~ 13:30一の越山荘)
EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 28mm f11 1/200sec ISO100 PLフィルター
11:50 さて、室堂山展望台からいよいよ浄土山の登りに取り掛かります。
標高差で150mで、見た感じも大したことはなさそうです。
前回は全く先行者がいませんでしたが、今回は1~2名くらいのトレースが見える。
雪はパウダーでほとんど風で吹き消されていましたが、それがあるだけでも心強い。
急斜面に取り付くと、雪はそれほど深くないですが、パウダーすぎてまるで蟻地獄。
体力消耗しますが、膝で固めて足場を作ろうとするも、これまた全く効果なし。
結局スノーシューでもがいて、パウダーを掻き分けながらの登りでした。
これは、たぎりまくるわ。。。乳酸がね(笑)。
朝日夕日を目指して急ぐことが多い自分にとって、ラッセルは楽しいものではない。
特に時間のない今日のラッセルは、目的を阻む白い壁にしか思えん。
急斜面ラッセルの途中にもかかわらず、樹氷を見つけては余さず写真を撮ったり。
oyamasuki_yさんも遅れて斜面を登ってきている様子を確認。
12:40 ようやく斜度も緩くなって、ほどなくして浄土山山頂に到着。
ああ~、乗り切った。山頂には、異世界のような雪山の光景が広がる。
凄いわ雪山って、本当に。綺麗すぎる。
ここから浄土山南峰に向けて、緩やかにアップダウンを繰り返しながらの稜線歩き。
浄土山山頂からは、薬師岳方面や雄山の景色が素晴らしい。
ここからが撮りごろなのですが、残念ながら太陽が薄雲に隠されて真っ白な光景に。
せっかくここまで来たのに、光が弱くなって残念。。。
日が出るのを待っていると雄山まで届かないので、先を急ぎます。
EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 16mm f8 1/400sec ISO100 PLフィルター
南峰で写真を撮りつつoyamasuki_yを待っていましたが、なかなか稜線に現れない。
気付くとLINEに「体調不良で先行ってて」と入っている。
後から聞きましたが、車中に食料を忘れてシャリバテで浄土山までにしたとのこと。
朝、時間を気にせずコンビニでゆっくり朝食をとっていて、ギリギリに扇沢に到着。
バタバタ急いで出発したので、間接的な要因を感じざる得ない。
分ける食料を先に渡しておけばとか、先に行かず待っている心遣い等、多々配慮が足らずに申し訳ありませんでした。
室堂からの交通機関は一緒なので、心苦しいですか室堂待ち合わせで、最終15:15まで時間を使わせてもらうことにしました。
浄土山南峰から一の越までは、なだらかな雪の斜面を下るだけ。
近づくにつれて雄山が大きくなってくる。本当に登れるかな?
時間を短縮するために、スノーシューで常時小走りのペースで掛け下り。
雄山往復(一の越山荘 13:40 ~ 14:20 雄山山頂 14:25 ~ 15:05室堂)
EOS5DsR+EF24-70mmF2.8LⅡUSM 67mm f16 1/125sec ISO100 PLフィルター
13:30 一の越山荘着。
最終の室堂のトロリーバスが15:15だけれど、果たして雄山往復できるのか?
出発前に食べてから、朝から急いで歩いて登って、もうおなかペッコペコ。
さすがに雄山往復とその後の室堂までのダッシュを空腹で乗り切るのは無理目。
10分でおにぎり2個を頬張りつつ、前回ギリギリだった自分の山行記録を確認する。
なになに?14:30一の越発→15:00室堂着でギリギリ最終便に乗って帰っている。
14:30に一の越を出れば大丈夫ということか。
ということは、30分で登って20分で下りてくればいいのだな。
ここまでくれば行くしかないでしょう!
上りの30分は厳しいけれど、遅れたらその分室堂までの下りを走ればいいんじゃね?
13:40 スケジュールを確認したら、早速スノーシューで登り始め。
岩場が露出しているところは、スノーシューはやっぱり扱いづらい。
けれど全般的に雪が付いていて、下りもスノーシューで下りれない傾斜ではない。
そんなことを確認しながら、ひたすら登って登りまくるしかない。
中腹上までくると目標の30分を使い切ってしまった。まだ3分の1はありそう。
ひぃ~苦し~。弱っている心肺持久力で、心臓が痛いですわ。
この辺でいいかな?と何度も思うが、頂上まで行かないと四方の展望は開けない。
ここで引いては目的は達成されない。
あと10分、登りの脚筋を使い果たしてでも行くしかない。
時間がない焦りで背中がジリジリする。
ふと気づくと前方にまだ登っている人がいるが、騙されてはいけない。
この人は絶対日帰りではない(笑)。
14:20 一の越から40分かけて、息を切らして雄山山頂着。
やはり足先に重いスノーシューを付けて、夏山と同じ30分は無理だったか。
いつもの社が見えて、山頂まで来て初めて四方の展望が開ける。
やっと目的かなって、山頂風景撮りつくしだー!
東側は針ノ木岳などなど、その奥には雲海が広がる。
北側にはこれが見たかった立山稜線越しの剱岳!
午後の斜光線で光線状態も申し分なし。相変わらずギザギザすごいぞ北方稜線。
西側には複雑な地形の室堂平と大日岳が雲海に浮く。
雄山山頂まで来ると、今日高く見えていた大日岳が低く見えるよ。
南側はさっきまでいた浄土山と、広く裾野を引く薬師岳と雲海。
浄土山がえらく低く見える。
標高差300mの一の越からの急登を、最後の登山者が登ってくるところだった。
油断してはならない。この人は絶対に日帰りではない(再)。
こんなジリジリする中、社のてっぺんまで行って自撮りしたい欲求が湧いてくる。
しかし自撮りして最終間に合わなかったらぶっ飛ばされそうなので、大人しく帰ることにした。
14:25 5分で山頂風景を撮りつくして、スノーシューで駆け下り。
傾斜がある所で走らなければ、平地ではなかなか走れないので時間を短縮することはできないだろう。ここが正念場か。
14:45 15分で下りたかったけれどそうもいかず、下り20分で一の越山荘着。
引き続き休まず室堂までスノーシューで駆け下り。
傾斜がある所は早いけれど、踏ん張る下りの脚筋もそろそろだいぶ死につつある。
15:05 室堂駅が見えて最終に間に合うことを確信し、スピードを緩める。
室堂駅の外で待っていたやや呆れ気味なoyamasuki_yさんと合流。
今回はちょっとちぐはぐになってしまいましたが、次は山頂で喜びを分かち合いましょう!
立山 記録一覧
2019年11月17日 ■■■■■『雄山浄土山_雪 ~薬師岳と剱岳の展望が凄いぞ!ギリギリの立山周遊~』⇒ 最高の立山雪景色
2017年11月12日 ■■■■☒『立山-浄土山 冬 ~欲張ったら雄山の頂上踏めなかった雪山始め~』⇒ 立山雪景色
2017年07月20-21日 ■■■■■『立山-剱岳-浄土山縦走 ~岩と雪の殿堂!剱岳の朝焼け夕焼け~』⇒ 朝焼け夕焼け/初夏