山岳写真を中心に花、滝渓谷、自転車、モータースポーツ、夜景等の分野で、美しいと感じた風景を写真と撮影記で紹介していきます。

shibawannkoの撮影山行

高山村しだれ桜巡り①_黒部のエドヒガン桜 ~高台に咲く孤高の一本桜と北信五岳~

信州高山村には「高山五大桜」と呼ばれるしだれ桜をはじめ、多くのしだれ桜があります。
15年ぶりに、信州高山村へしだれ桜を撮りに行ってきました。
まずは高山五大桜の大ボス、黒部のエドヒガン桜からご紹介します。

shibawannkoのワンポイントアドバイス

〔例年の見頃〕 4月中旬~下旬
〔駐車場〕 無料駐車場あり。
〔住所〕長野県上高井郡高山村黒部3740
〔撮影時間帯〕どの時間帯でも撮れますが、人が映り込むので早朝が良いでしょう。

黒部のエドヒガン桜_撮影記 2020年4月25日(06:40 ~ 07:50)

EOS5DsR+EF24-70mmF2.8LⅡUSM 24mm f16 1/25sec ISO100 PLフィルター

早朝に高山村に入り、人が多くなる前に真っ先に黒部のエドヒガン桜を目指します。
なんか昔こんな所を走ったなぁ~、と水田地帯を走っていると、ありました!
水田地帯にポツンとピンクの花を付ける孤高の一本桜が。
近くに設置されている駐車スペースに駐車して、撮り始めます。

駐車場にはしだれ桜ではないけれど、これまた立派な桜が花を咲かしている。
駐車場の桜越しに、黒部のエドヒガン桜と雪を被った山並みが重なる。
幸先よく素晴らしい絵を撮らしてもらいました。
後ろの山並みは、左から飯縄山、高妻山、黒姫山でしょうか。
それぞれ登ったときの魂を熱くした記憶が蘇ってくる。また季節を変えて登らなくては(笑)。
標高が高い高妻山が、三山の中でもとりわけ真っ白。
登るのが大変だったこともあり、その白さに納得納得。

さてさて、黒部のエドヒガンを余すところなく撮りつくします。
まずは西側の菜の花畑に回り込んで、菜の花と一緒に撮ってみましょう。
以前来たときは隙間が見えないくらい密に咲いていた記憶ですが、心なしかやや密度が薄いような。
推定樹齢500年を超える古木のため、衰えなのかはたまた今年は花付きが悪いのか。
ここまでの古木は通常、樹勢が大きく回復することは考えにくい(だいたいは枝が折れていく一方)。
そのため「今年の花は二度と見ることができない」と思って、早い段階で撮っておくのがよいと思います。

EOS5DsR+EF100-400mmF4.5-5.6L ISⅡUSM 182mm f16 1/8sec ISO100 PLフィルター

今度は北側から黒部のエドヒガン桜を狙います。
朝の斜光線が、いい感じに黒部のエドヒガン桜を濃いピンク色に仕立ててくれている。
位置をズラすと、駐車場の桜と重ねることができました。これで桜の密度アップ!
いや~、素晴らしい。

続いて東側の菜の花畑と黒部のエドヒガン桜を絡めてみます。
う~ん、縦位置がいいのか横位置がいいのか。朝だとちょっとベタ光線で陰影が少ない。
1本桜でいろんな方向から撮れるので、朝だけでなく昼や夕方等、様々な時間で撮ることができるでしょう。
菜の花畑から徐々に近づいていくと、ちょっと隙間が目立ってくる。
昔はもっとポンポンだった気がするんだけれどなぁ~。
それでも近づくと樹齢500年の迫力が増してくる。
下から見上げて撮ってもいいでしょう。とにかくいろんな方向から楽しめます。

EOS5DsR+EF24-70mmF2.8LⅡUSM 24mm f16 1/20sec ISO100 PLフィルター

背景の深い青空と濃いピンクの桜の優しい色の組み合わせ。
案内板を読むと、一方の主枝が平成10年の台風で折れてしまったようです。
どうりで何かパーツがならない気がしましたが、それでも高山村屈指の桜であることには変わりません。
遠目から見たときに扇型に広がる樹形が、黒部のエドヒガン桜の特徴と言ってもよいでしょう。

気付くと1時間超も黒部のエドヒガン桜の周りで写真を撮っていました。
今後も長く、多くの花を付けてもらいたいものです。
次は同じく高山五大桜の1つ、水中のしだれ桜へ向かいます。

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