ピナレロに付く一体型カーボンハンドルは、MOST TALON ULTRA LIGHT。
え...、自転車のパーツがなんでこんな高いの?と目を疑わんばかりのお値段だけれど、アルミハンドルとステムからくる嫌な振動を軽減するにはもうこれしかない。
さてさてどうしたものか。
アルミハンドルの振動吸収は...
初めてのロードバイク、その乗り心地は...、ハンドルから伝わる振動ビリビリが耐えられない...。特に下ハンドルを持ったときの振動によるしびれはすごい。径の細い下ハンドルに荷重がかかった掌からは、ビィィンビィンというアルミ特有?の収まり切らない振動が骨を伝わってくる。これではロングライドどころか、自転車に乗ること自体が苦痛になってしまう。
せっかく買ったロードバイク、もう少し快適に走れないとこの先乗らなくなってしまいそうだ。
この振動は、振動吸収性の高いカーボンハンドルとカーボンステムに換えればマシになるのか?というか、変えるパーツはもうステムとハンドルしか残っていない。
どうせ換えるのだったら、ステム一体型ハンドルバーにするか。しかし、そのお値段がとんでもない...。
「換えるしかない...」と心では分かっているのだけれど、お値段に躊躇する。分かっているのだったら迷っているだけ無駄だった。価格改定の前日に滑り込んで購入。ええ、価格改定前に購入できたけれど、結構なお値段でしたよ。w
外観
納車したてのピナレロF5のアルミハンドルとアルミステムの外観。ケーブル完全内装なので、わりかしスッキリしている。別に悪くはないけれど、細身でどことなく迫力はない感じがする。
MOST TALON ULTRA LIGHT装着後の外観。エアロ形状で平べったくなりかなり迫力がある。
TALON ULTRA LIGHTのカラーはマットブラック。車体と同じように保護テープを貼ったので、テカテカつるつるになっている。ハンドル回りはいろいろ傷つきそうなので、保護テープを貼っておくと安心。
赤のラインだけシールで、最初から何色かのバリエーションが付いてくる。ピナレロの標準カラー?の赤を貼ってもらったけど、先っちょが剥がれやすいよう。このくらいだったらDIYできるので、特に問題なし。
コンピューターマウント
コンピューターマウントは、MOSTからも出ているけれど、レックマウントの方が好みだったのでレックマウントにした。
MOST専用のレックマウントは2種類あり、付け根部分で角度を変えられるものと変えられないものがあり、変えられない方を購入。可動部分がない分だけサイコンが頑強に固定され安心感がある。角度的にはハンドルと一直線にサイコンが並び、視認性としてはちょうどよい感じで、何ら不満はない。
コンボマウントなので、ライトを真下に取り付けられ、コクピット周りがスッキリ。言うことなし。
軽量化
一体型カーボンハンドルに求めているは、振動吸収による快適性の向上で、軽量化は特に求めてはいない。けれど、軽量化できるのならばそれはそれで嬉しい。
TALON ULTRA LIGHTは交換してもらう店舗受取にしたため、実測する機会がなく、カタログ値を用いると390g。一体型カーボンハンドルとしては、それほど軽い部類ではないが、MOSTにはこれしかないので選択肢なし。
計測の結果、ハンドルとステム交換でおよそ100gの軽量化達成。軽量化という観点からは、TALON ULTRA LIGHTが著しく高価なため、コストパフォーマンスはよくはない。目的の振動吸収、快適性に期待しよう。
MOST ステム/ハンドル | 変更前 | 変更後 | 差分 |
JAGUAR AERO XA TiCR | 310g | -g | △ 104g |
TIGER ALU TiCR AERO STEM | 184g | -g | |
TALON ULTRA LIGHT | -g | 390g |
レビュー
振動吸収
走ってみて感じたのは、アルミハンドルとステムのときと比べると、微振動が吸収されるのか振動自体が抑えられている感じで、気持ちがいい!振動で嫌な気分にならない!!これは乗った瞬間はっきり効果がある。
またアルミのような金属の硬さは感じない一方で、剛性感は十分すぎるほどある不思議な感じ。
一体型カーボンハンドルを一言で言えば、手に優しく頼もしい存在。もうアルミのハンドルとか乗れる気がしない、というか乗りたくない。w
ポジション
一体型のデメリットとして、ポジションの変更が効かないというものがあるが、十分乗り込んでからポジションを見定めて購入したため問題なし。
以前のステム長が10cmで、どう体幹を鍛えても長い時間乗っても、背中が伸び切ったポジションのためどうしても腰が痛くなってしまっていた。なのでステム長の長さが合っていないという問題点を特定してからステム長9cmのモデルを選んだので、ぴったしのポジションになった。
平べったいエアロ形状のため、手のひらを置いた場合でも荷重が分散されるため、これまた手に優しい。
また一体型ハンドルは完成されたベストな形状を採用しているのか、慎重に選んだステム長を含めて特に不満はなし。一体型で微調整は一切できないので、調整に迷う必要がないのが逆に良いかもしれない。
エアロ
エアロ性能は、見たまんまあるのでしょう。けど自分の使い方と速度域では体感するのは難しい。
最後に
振動吸収性に優れ、軽量で剛性高く、見た目も良し。ポジションさえ間違えなければいいことづくめ。
一体型カーボンハンドルは、必須交換アイテムだと痛感。TALON ULTRA LIGHTは高額だけど、この先ロードバイクを長く乗り続けられていけそうと思わせてくれる、必然の交換パーツだった。