山岳写真を中心に花、滝渓谷、自転車、モータースポーツ、夜景等の分野で、美しいと感じた風景を写真と撮影記で紹介していきます。

shibawannkoの撮影山行

〔300名山〕鉢盛山 ~鉢盛林道ゲートオープン!山頂はちょっとしたお花畑~

モデルナワクチン2回目の接種で2日間高熱副作用。恐るべしコロナ。先週は寝込んでいたので、また体力・筋力が落ちてしまっただろうか。体力維持のためにも、登れるときに登っておこう。

もう家から200km圏内で近くに残っている300名山は、鉢森山と黒法師山と太郎山くらいしかない。
事前に林道ゲートの鍵受取りの手続をして、当日林道ゲートの鍵を受け取って林道ゲートを開けなければならない、という手間を敬遠して今まで残っていた鉢盛山。台風せまる微妙な天気のときには微妙な山を当てましょう。
今日はあなたの番です、鉢盛山。ようやく登るときが来た。

ルート/shibawannkoのワンポイントアドバイス

〔山行〕3時間10分 /〔休憩〕30分 /〔合計〕3時間40分
【上り】鉢盛山登山口 08:20 ⇒ 10:10 鉢盛山荘 ⇒ 10:20 鉢盛山
【下り】鉢盛山 10:50 ⇒ 12:00 鉢盛山登山口

ポイント

〔難易度〕①往復6km②標高差700mで半日登山の山だが、核心部は片道10kmの鉢盛林道

山行記録 2021年8月7日(08:20~12:00)

朝日村観光協会/鉢盛林道

HPに記載通り申込書を添付して、メールで申請。天気が悪くて延期した場合が面倒なので、3日間通しで申請を行った。メールはすぐに戻ってきて、あっさり3日間で申請は受領された。
当日の朝に指定場所に行くと、封筒に鍵が入れられて用意されていた。
ボックス内には、熊が出るのか、貸出しの熊鈴も入れられているではないか。24時間いつでも鍵の貸出と返却ができるのが、登山者にはありがたい。
朝日村観光協会のお気遣いに、感謝感謝。

鉢盛山への林道は、楽観視していたがそんなに楽ではなかった。確かに激しい凹凸は少なく、底突きするようなことはそれほどない。しかしよく見ると片斜面からの落石が散らばっていたり、尖っている小石がそれなりにあるように見える。
そのためパンクを避けるために、慎重に10km/h以下の速度でゆっくり走る。林道が10kmと長いだけあって、片道で1時間10分もかかってしまった。早く走れない以上、林道の長さがそのまま消耗につながる。
携帯電波は通じないが幸いなことにTVは入ったので、慎重にゴトゴト林道を走る一方オリンピック観戦を楽しむ、という不思議な林道走行だった。

鉢盛林道の状況は『〔極悪林道特集〕鉢盛山_鉢盛林道 ~パンクしそうなダートが延々10km!~』にて。

上り(08:20 ⇒ 10:20)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 16mm f11 1/30sec ISO100 PLフィルター

駐車場には、先行者の車が1台きり。今日は結局、自分含めて2パーティーの3人きりだった。ほぼ1人登山となることが明らかだったので、普段つけないクマ鈴を装着。これだけ熊注意を促されて単独登山であれば、当然ケアしなければならない。不注意一発、何が起こるか分からない。
こんな誰も入らない山ではクマ鈴は必要だと思うが、多くの登山者がアリの行列のように進んでいく本州の山で、クマ鈴をアクセサリー感覚で鳴らしまくるのは五月蠅いので本当にやめてもらいたいといつも思う(北海道と人食いクマ出没エリアは別)。

標高差400mの急登を登りきると、稜線に到達する。急登だけれど斜度は一定で足場もよいので、体力あればCTの短縮は容易い。10分毎に標高差100m登るとすれば、稜線に出るまで40~50分くらいか。登山道にある案内板の歩行時間は、かなりのマージンがあると思われる。
林道で標高を稼いだおかげで、登り始めの登山口で既に標高が1,750mもある。気温も風も涼しくて、真夏の山登りでは非常に助かる。標高500mから登り始めるのと、1,700mから登るのとでは全く異なる。

暑さに参らないようにゆっくり登っていくと、だんだん雲が取れていく。てんくらでは9-12時に晴れマークがついていおり、「夏のお昼に晴れるものか...」、とか懐疑的に思っていたが、本当に雲がとれ晴れ渡ってきた。最近のてんくらの予報的中率はものすごいと思う。

鉢森山山頂(10:20~10:50)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 16mm f8 1/200sec ISO100 PLフィルター

登り始めからちょうど2時間で鉢盛山山頂着。なんと、まったく期待していなかったが晴れたよ。
そして、まったく期待していなかったお花もチラホラ咲いているではないか。これだけ咲いていれば、十分花レコにできるかな(笑)。

とりあえず、山頂から少し行った反射板のある展望地へ。晴れたが周囲の山には雲がかかり、穂高連峰や乗鞍岳の展望はない。しかし、これだけの青空を拝めれば今日は良いではないか。上出来だ。そして黄色い花が咲いて、さながらお花畑と言ってもよいのではないか。
展望もお花も期待してなかったので、お得な山行となった。

山頂お花畑

EOS5DsR+MACRO50mmF2.8 EX DG f8 1/100sec ISO100 PLフィルター

まずは展望を抑えたので、山頂に戻って、お花のマクロ撮影。ジリジリ焼けるような夏の日差しの中で、地面這いつくばってマクロ撮影とは。暑さでクラクラする。
今まで夏山で花を見つけると、花の名前も知らず片っ端から撮ってきた。けれどここに来て、見たこともない高山植物が2種類ほどあった。いつも来ている北アルプス界隈で、見たことないお花に出会うとは。
やはり山は来てみないと分からない。

下り(10:50 ⇒ 12:00)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 20mm f11 1/60sec ISO100 PLフィルター

下りは、急斜面+足場がしっかり柔らかいので、ハイペースで下りることができる。ゆっくり下りても、1時間10分で駐車場まで戻ることができた。

だがまだまだ終わった気に全然ならない。無事パンクをさせずにこの林道を走り切らなければ、今日の登山は終わらない。今日の一番のリスクは、この林道だからだ。
下りもやはり、オリンピックを観戦しながら70分かけてゲート着。長くて大変な林道だけれど、短時間で登山が完了出来て有難い限り。朝日村のご厚意に感謝感謝。
今日も記憶に残る山旅になった。

  • B!