山岳写真を中心に花、滝渓谷、自転車、モータースポーツ、夜景等の分野で、美しいと感じた風景を写真と撮影記で紹介していきます。

shibawannkoの撮影山行

〔三百名山〕爺ヶ岳 夏~鹿島槍ヶ岳日帰り予定も隣から見てるだけ~

今まで数ある日帰り難ルートを行ってきましたが、鹿島槍ヶ岳は行っていない。
以前行った鹿島槍ヶ岳はフィルムで、デジタル撮り直しで日帰りしてみましょう。
目的は①爺ヶ岳中峰からの鹿島槍ヶ岳の朝焼けと、②鹿島槍ヶ岳山頂からの展望。
予定は、4時種池山荘→5時爺ヶ岳→8時鹿島槍ヶ岳で、雲湧く前に撮り切ること。
いつもながら完璧な計画だ。
天候不順で目的は変わって、爺ヶ岳の高山植物をご紹介します。

shibawannkoのワンポイントアドバイス

〔難易度〕 ①CT9時間/②往復14km/③標高差1,300mで一日登山。鹿島槍ヶ岳までが日帰りのギリギリ圏内。
〔危険箇所〕なし。一部雪渓が残る。
〔駐車場〕 柏原登山口付近の無料駐車スペース(トイレなし)/900m離れた扇沢の大駐車場。早くに満車になる。
〔展望箇所〕種池山荘より上部。鹿島槍ヶ岳の信州側の切り立った山容を見るには、爺ヶ岳まで登る必要がある。
〔お花畑〕 種池山荘付近のコバイケイソウ群生その他種類多い/爺ヶ岳中峰と南峰の間にコマクサ群生

ルート

〔山行〕8時間10分 / 〔休憩〕6時間10分 /〔合計〕14時間20分
【上り】柏原新道登山口 01:30 ⇒ 04:20 種池山荘 05:50 ⇒ 06:30 爺ヶ岳南峰 07:10 ⇒ 07:20 爺ヶ岳中峰 07:50
【下り】爺ヶ岳中峰 07:50 ⇒ 08:20 爺ヶ岳南峰 11:00 ⇒ 11:50 種池山荘 12:40 ⇒ 15:50 柏原新道登山口

山行記録 2019年8月2日(01:30~15:50)

上り(柏原登山口 01:30 ⇒ 04:20 種池山荘)

EOS5DsR+MACRO50mmF2.8 EX DG f8 1/100sec ISO100 PLフィルター

夏山3連戦の最終日は、これまた手強い鹿島槍ヶ岳の日帰り。
初日は空木岳南駒ヶ岳の日帰り、2日目は御嶽山に続いての3日目。
寝不足と疲労と暑さで結構疲れてます。

01:30 ということで今日もヘッドライトを付けて、ナイトハイク3連戦目スタート。
4時種池山荘とすると2時間半しかない一方、標高差は1,100mある。
間に合わないかもしれないが、頑張って間に合わすしかなし。
例のごとくヘッドライトに蛾が纏わりついてきてうっとうしいが、かわしきれない。
夜でも汗が噴き出すが、標高2,000mを過ぎるとさすがに涼しく快適な登りとなる。
やはり夏山はナイトハイクに限る。

04:30 予定の4時には間に合いませんでしたが、30分遅れで種池山荘に着く。
しかし空はもっさり水蒸気いっぱいで、これから向かう爺ヶ岳は雲で覆われている。
天気予報で「昨日よりも乾いた空気が入って朝から晴れる」言うたやんけ!
あ~あ、ロングルートでやってしまったよ。
鹿島槍ヶ岳の朝焼けが無理なのは明白なので、しばし種池山荘で休憩する。
時間が経つにつれて晴れるかと思いきや、一面ガスで真っ白になってしまった。
朝焼けだけでなく景色も拝めないとは。。。

爺ヶ岳中峰往復(種池山荘 05:50 ⇒ 爺ヶ岳中峰 ⇒ 11:00 種池山荘)

EOS5DsR+MACRO50mmF2.8 EX DG f8 1/50sec ISO100 PLフィルター

05:50 ここまで来たら仕方がない。天気悪くてもピークハントに向かいます。
06:30 爺ヶ岳南峰着。展望なし。
07:20 爺ヶ岳中峰着。これまた展望なし。
今日は頑張ってナイトハイクで登ってきましたが、報われず最低な結末でした。
真っ白の鹿島槍ヶ岳のピークハントしても無駄なので、帰ることにしました。

展望はないですが、さすが北アルプス。
爺ヶ岳中峰から南峰の中間の礫地には、コマクサの大株が群生している。
なかなかの大株で見ごたえあります。
種池山荘から爺ヶ岳に登るまでも、結構な高山植物が咲いていました。
仕方がないので、今日は高山植物だけでも撮って帰ろう。

高山植物を撮りながら爺ヶ岳南峰を下りようとすると、晴れ間が刺してくる。
あれ?晴れるのかな??
足を止めて高山植物を撮りながら様子を伺っていると、どんどん天気は晴れてくる。
ついてには信州側は雲に覆われるも、鹿島槍ヶ岳のピークまで晴れ渡ってしまった。
どうする?どうしよう??
今から鹿島槍ヶ岳に登っても頂上で晴れている保証はないし、帰りは夜中になる。
けれど天候回復傾向であれば、頂上で晴れて、綺麗な夕景も撮れるかもしれない。
目的を朝焼けから夕景にシフトしても、数時間後の天気という不確実性に対して明確なスタンスがとれない。
爺ヶ岳の南峰下あたりで、往ったり来たり2時間近くもウロウロ。
暑さと疲労もあり頭が回らないのか、判断が定まらない。

いつもであれば「前向きな判断」をするところが、3連続のナイトハイクで疲れた体は「もういいじゃないか」と言っている。
結局、前倒して朝焼け狙いのところをさらに後ろ倒しにすることはできない、との判断で帰ることにしました。
今回の夏山3連戦のメインの目的が達成できず残念ですが、天候不純で仕方なし。
まぁ、こんなこともあります。

下り(種池山荘 12:40 ⇒ 15:50 種池山荘登山口)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 17mm f16 1/40sec ISO100 PLフィルター

種池山荘付近には、コバイケイソウやらチングルマ等のお花畑が広がる。
さすが北アルプス、これだけでも撮って帰ろう。

梅雨休み明けの3連山で、上りも下りも脚筋力が死に絶えました。
初日の空木岳・南駒ヶ岳の日帰りがガッツリ堪えました。
サポートタイツとダブルストックと膝サポーターの3重ガードでも、膝に違和感を感じ始める。
さすがにもう踏ん張れない。
重力に抗いながらテロテロ歩いていると、母親のような年配の女性に抜かれました。
恐らく70台半ばと思うのですが、足取りはしっかりしていて「その年齢まで登れるのか」と驚くばかりです。
「遠くから来て大変でしょう。」とのお心遣いが嬉しい一方で、微妙な感じもする。
普段抜くことはあっても抜かれることはないのですが、今日はもうだめです。

15:50 上りより時間をかけて3時間強で下山。
下山すると、雷付きのバケツをひっくり返したような夕立に見舞われました。
鹿島槍ヶ岳まで突っ込まないで本当によかった。
今回は残念ながら鹿島槍ヶ岳の日帰りをなし得ませんでした。
また天候合わせてきましょう。

爺ヶ岳 記録一覧

2021年08月29日 ■■■■☒『爺ヶ岳_夏 ~またまた鹿島槍まで届かず!カメラがぶっ壊れていた惨敗山行~
2019年08月02日 ■■■■☒『爺ヶ岳_夏 ~鹿島槍ヶ岳日帰り予定も隣から見てるだけ~』
2018年03月14日 ■■■■■『爺ヶ岳_冬 ~東尾根シリーズ第2弾~

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