中央アルプス 花08月

〔100/200名山〕空木岳南駒ヶ岳縦走 夏 ~中央ア最大のお花畑摺鉢窪へ!~

投稿日:2019年7月31日 更新日:

雨は開けたけれど、天気が安定しない2019年の夏。
水晶岳等、北アルプス深部に行く予定でしたが、天気に自信が持てない。
ロングルートで失敗するとダメージが大きいので、直前まで迷い時間だけが過ぎていく。
結局最も天気に自信が持てた中央アルプスに行くことにしました。
中央アルプスを貫く、空木岳~南駒ヶ岳の展望とお花畑をご紹介します。

shibawannkoのワンポイントアドバイス

〔難易度〕 ①CT13時間/②往復24km/③標高差1,500mの、M気たっぷりの体力勝負。
〔危険箇所〕なし。小地獄大地獄に鎖場があるが、歩きにくい程度。
〔駐車場〕 池山林道終点。手前に登山道入口があるが終点まで行く。路面は荒れているがどんな車でも行ける。
〔展望箇所〕駒石より上部。空木岳~南駒ヶ岳間の稜線は大展望。早出して雲がわく前に南駒ヶ岳に到達したい。
〔お花畑〕 南駒ヶ岳手前の摺鉢窪/空木平(空木岳避難小屋付近)

ルート

〔山行〕13時間30分 / 〔休憩〕4時間20分 /〔合計〕17時50分
空木岳登山道入口 00:10 ⇒ 00:30 林道終点 ⇒ 01:20池山尾根水場 ⇒ 02:40大地獄 ⇒ 05:00 駒石 05:50 ⇒ 06:30 駒峰ヒュッテ 07:00 ⇒ 07:05 空木岳 07:30 ⇒ 08:30 赤梛岳 08:40 ⇒ 09:20 南駒ヶ岳 10:20 ⇒ 10:50 お花畑 11:40 ⇒ 12:40 空木岳 12:45 ⇒ 12:50 駒峰ヒュッテ 13:10 ⇒ 15:20 大地獄 ⇒ 16:30 池山尾根水場 16:40 ⇒ 17:30 林道終点 ⇒ 18:00 空木岳登山道入口

山行記録 2019年7月31日(00:10~18:00)

目的は前回2回とも、ガスでまったく展望がなかった空木岳と南駒ヶ岳。
中央アルプと言えども、標高差と歩行時間が長くてどちらも手強い。
まとめて日帰りでリベンジしてしまいましょう!

夏山は晴れても8時~9時にはガスが湧いて展望が見えなくなる。
そして、夏は暑くてパフォーマンスが半減する。
そのため、展望確保と体力消耗を防ぐため、自分の中で夏はナイトハイクが鉄則。
登りのコースタイムが7時間なので、0時出発→5時空木岳→8時南駒ヶ岳かな。
我ながら完璧な計画だ。

上り(登山口 00:10 ~ 空木岳 07:00)

EOS5DsR+EF24-70mmF2.8LⅡUSM 35mm f11 1/60sec ISO100 PLフィルター

天気が微妙で判断が遅れて、ぎりぎり登山口に到着する。
林道終点まで行きたかったのですが、手前の駐車場で下りてしまって30分のロス。
間違った古い案内に惑わされ、少し突っ込むもパンクが怖くて引き返してしまった。
帰りは林道を歩きましたが、石が散乱しており嫌な感じです。
しかし溝が深いわけではないので、どんな車でもゆっくり走れば終点まで行けます。
パンクに気を付けながらも、林道終点まで車で行くのが正解です。
山頂朝焼けに間に合わなくなるのと、ロングルートで往復1時間余分に歩くことが非常に堪える。

空木岳からの朝焼けに間に合わすために、CTを縮めて歩かなければなりません。
標高差は1,700mで、南駒ヶ岳往復で26kmもあることを考えると気が重い。
焦っても仕方がない。
無駄に体力を消耗しないよう、一歩一歩を確実に丁寧に歩くしかない。

気温の夜間に登っても、暑くて汗が噴き出してくる。
さすがに標高2,000mを超えると気温もだいぶ低くなり、だいぶ楽になりました。
この長大な登りのルートを、日が昇って気温が上昇してから登り始めたら、いったいどのくらい体力を消耗するだろう。
夏は本当にナイトハイクに限ります。
ナイトハイクで嫌なのは、ヘッドライトの明かりを目指して極太の蛾が顔面目がけて断続的に突っ込んでくるが、これはこれで致し方なし。

結局夜明けの5時には空木岳には間に合わず、駒石付近で夜明けを迎えることに。
森林限界を超えると、どうやら巨大な雲で覆われているのが空木岳山頂らしい。
そして空木岳から木曽駒ヶ岳への稜線は、豊富な滝雲が湧き続けているではないか。
夜明けが近づくにつれ雲の量は増大し、まったく朝焼けどころではなかった。
別に雲を撮りに来たわけじゃないんだが。
失敗したくない南駒ヶ岳へのロングルートで、初日からやってしまったか。。。
雲の中に突っ込んでも仕方がないので、牛歩で空木岳へ向かうと、雲がとれ始める。

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 29mm f16 1/20sec ISO100 PLフィルター

06:30 駒峰ヒュッテ着。
山頂直下の駒峰ヒュッテからは、木曽駒ヶ岳へ続く稜線の素晴らしい展望が広がる。
小屋のご主人が、展望を見れるように小屋をずらして展望デッキを作ったそうです。
山小屋から直でこれだけ展望がいい所は、なかなかないですよね。

空木岳山頂(07:00~07:30)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 16mm f11 1/60sec ISO100 PLフィルター

07:00 小屋からすぐで空木岳山頂着。
時間調整して、ぴったし晴れ渡った空木岳山頂に着くことができました。
空木岳の展望ってこんな感じだったのか。
前回真っ白だったからまったく分かりませんでした。
初めて見る木曽駒ヶ岳へ延びる稜線が新鮮だ。
反対の西側に鎮座する堂々たる南駒ヶ岳は、唐松岳から見る五竜岳にそっくり。
朝焼けは撮れなかったけれど、はるばる頑張って来て良かった。
標高差1,700mの長い長い登りでしたけれど。
さすがの夏休みか、木曽殿山荘から登山者が次々に登ってくる。

空木岳~南駒ヶ岳縦走(07:30~09:20)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 20mm f11 1/60sec ISO100 PLフィルター

07:30 南駒ヶ岳へ向けて縦走開始。
賑わっているのは空木岳の頂上までで、南駒ヶ岳へ行く人は少ない。
コースタイムは2時間で、遠くもなく短くもないちょうどよい距離。
今の時間からすれば、雲に覆われる前に南駒ヶ岳に着くことができるでしょう。
稜線は赤梛岳の両側で切れ込んでおり、2回キレット越えをするイメージです。
眠疲れた体で赤梛岳に到着すると、尖った空木岳を雲が覆い隠すところだった。

南駒ヶ岳山頂(09:20~10:20)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 20mm f11 1/100sec ISO100 PLフィルター

09:30 雲が湧くギリギリのところで南駒ヶ岳着。
油断していたらまたもや南駒ヶ岳から眺望が見れないところでした。良かった。
こちらもこんな景色だったのか~。
前回こちらも真っ白だったから。
山頂にはシャクナゲの花が多く咲いていました。

夏のアルプスと言えば“お花畑”。
しかしシャクナゲ以外はあまり咲いてなく、北アルプスと比べてちょっと残念。
南駒ヶ岳からの展望を撮り終えると同時に、山頂は雲で覆われました。
二度目のチャレンジで、空木岳と南駒ヶ岳の山岳写真を撮り切ることができました。
ロングルートで失敗せず、目的を達成できて本当に良かった良かった。
あとは長い道を帰るだけで、曇っても風吹いても雨降っても何でもいいです。
そんな気楽な気分で折り返します。

摺鉢窪お花畑(10:20~12:50)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 18mm f16 1/40sec ISO100 PLフィルター

一度キレットの底まで下りると、摺鉢窪避難小屋への分岐があります。
日帰りで避難小屋に興味はなく、行きは目もくれなかったのですが少し覗いてみる。
すると、白と黄色のお花の絨毯が目に入ってくる。
さらに奥を見ると、満開のコバイケイソウが谷を埋め尽くしているではないか!
おお、すげ~~~っ!
10年程前に、黒部五郎岳で当たり年のコバイケイソウの群落を見たことがありますが、それに匹敵するくらいの規模と密度。
少なくとも、今ここのコバイケイソウは当たり年に間違いない。

登山道からだと分かりませんが、少し覗くとお花畑があることが分かります。
曇っていた空も、幸運にもちょうど晴れ間が出てお花を輝かせてくれる。
縦走する登山者が気付かなかったのか、小一時間お花畑で1人きりでした。
結局コバイケイソウを求めて谷に底まで下りてしまった。
お花畑は最高に綺麗ですが、谷の底まで下りると、今日一番のガレガレの上り坂が待ち構えていた(笑)。

下り(13:10~18:00)

EOS5DsR+MACRO50mmF2.8 EX DG f8 1/60sec ISO100 PLフィルター

12:40 空木岳に戻ると雲の中で視界はなく、朝と違って誰もいない。
ハイマツ林の中にちょろちょろ咲くシャクナゲを撮って帰りましょう。
標高差1,700mの往復は、軽い夏山装備と言えどもさすがにキツイ。
梅雨の間に直っていた冬に痛めた膝が微妙に違和感を感じるようになってきていた。
ダブルストックにサポータータイツに膝サポーターの3重構えでもやはりだめか。

18:00 膝を痛めないように丁寧に、今日最後の力を振り絞って下山しました。
なかなか手強かった空木岳と南駒ヶ岳。満足しました。
秋の紅葉も見てみたいと思うけれど、辛いので当分いいかもしれない。

この記事が役に立ったら応援クリックお願いします。綺麗なシーンをお届けします。

-中央アルプス, 花08月
-, , , ,

Copyright© shibawannkoの撮影山行 , 2024 All Rights Reserved.