関東・信越

横谷渓谷_滝巡りガイド ~王滝滝壺までご案内!赤い渓床の美しい渓谷~

投稿日:2019年6月9日 更新日:

悪天のため笛吹川東沢釜ノ沢東俣~甲武信ヶ岳の予定を変更し、横谷渓谷の王滝の滝壺まで撮り直しに行ってきました。
王滝の滝壺までのルートをご紹介します(※自己責任でお願いします)。

ルート

〔山行〕3時間10分 /〔休憩〕2時間20分 /〔合計〕5時間30分
乙女滝 06:30 ⇒ 08:20 王滝 08:40 ⇒ 08:50 おしどり隠しの滝 09:20 ⇒ 09:40 王滝 11:10 ⇒ 12:00 乙女滝

山行記録

昨年から計画していたのは、3度目となる笛吹川東沢釜ノ沢東俣の撮り直し。
新緑の笛吹川東沢釜ノ沢東俣を詰めて美しい滝々と淵を撮って、シャクナゲまで合わせる。
そして甲武信ヶ岳のピークを踏んで日帰りで帰ってくる、という新緑と花の季節を合わせたベストな計画。
天気が悪天して、笹子トンネルを超えて山梨県に入っても依然として雨が降り続く。
滝渓谷とシャクナゲだから雨でも綺麗に撮れますが、このロングで標高差のある沢登りルート全線での雨はさすがに躊躇する。
しかも日帰りときたもんだ。
う~~~ん、つらい、、、。
やめた。

現地まで来てしまったら仕方がない。
予定を変更して、早朝から以下の滝巡りとしました。
①横谷渓谷_王滝滝壺まで
②尾白川渓谷_神蛇滝まで
③石空渓谷_北精進ヶ滝滝壺まで

乙女滝(06:30~06:40)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 35mm f11 0.8sec ISO100 PLフィルター

当初の笛吹川から予定を変更して、だいぶ遠くまで来てしまった。
06:20 横谷渓谷の無料駐車場からスタート。
当然ながら日曜日でもこんな早くから渓谷を歩く人はいなく、自分の車1台のみ。
歩きはじめて5分程度で渓谷道に下りると、横谷渓谷の起点となる乙女滝が出迎えてくれる。
落差30mと小ぶりながら、豊富な水量で形の良い綺麗な滝である。
水の勢いがあり過ぎて、落ちるというか噴き出しているという感じ。

さっそくカメラをセットして偏光フィルターを回そうとすると、ない!
標準ズームに偏光フィルターが付いてないよ!!
山岳写真や滝渓谷等の風景撮影で、光の反射を抑える偏光フィルターは超必須のアイテム。
これがないと始まらない。
登山で言えば、山に登りに来たのに登山靴がないのとほぼ同じ感じでしょうか。

直前に何の撮ったのか忘れましたが、PLフィルターを外してそのままにして持ってきてしまったのだ。
もう帰ろうかと思いましたが、幸いにも超広角ズームと超望遠ズームにはPLフィルターが付いてる。
気を取り直して、主力の標準ズームなしでの撮影と、厳しいスタートとなりました。
登山で言えば、低山登るのに用途の違う冬靴やサンダルで登るといった感じかな(笑)。

霧降の滝

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 35mm f16 2sec ISO100 PLフィルター

乙女の滝から渓谷道を水平移動すると、ほどなくして霧降の滝が現れます。
落差4mと小ぶりですが幅が広く、左右2筋に分かれて流れ落ちています。
この滝は滝壺はないですが、独特の赤い渓床を広く流れていくため、滝下の渓流と一緒に撮ると良いでしょう。
一見するとこの赤い渓床は毒々しく又は暗く見えたりしますが、明るめに写すと綺麗に見えます。
そして、この赤い渓床と生えている草の緑の対比が美しい。
秋になると生えている草が枯れて褐色になってしまうので、渓流だけを撮るならば夏の時期の方が綺麗です。

鷲岩/屏風岩/一枚岩

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 35mm f16 2sec ISO100 PLフィルター

さらにゆる~い傾斜の遊歩道を歩いていくと「鷲岩」とある。
渓谷の上部にそれらしいギザギザに露出した岩が見える。
ここのポイントは鷲岩だけでなく、鷲岩の看板から少し下流側から渓谷に下りると、見事な渓流瀑を見ることができます。
広くなだらかな渓流瀑と渓流にかかる新緑を合わせると美しい。

横谷渓谷は傾斜がなく非常に緩やかで、このようなポイントがたくさん存在します。
渓谷道は設けられていますが、最初から沢登りスタイルで遡上していくと、横谷渓谷を余すことなく楽しめるのではないでしょうか。
沢登りのグレードとしてはかなり低いので、沢靴を買ったばかりの初めての人にちょうど良いかもしれません。

横谷渓谷はコンパクトで、短い間隔で見所が次々に現れるのがよい。
次に現れる屏風岩付近も綺麗な渓流瀑になっています。
渓流の深さがないので、ハイカットのゴアテックスの登山靴であれば、結構渓流の中まで入れて思い思いのアングルをとれます。
横谷渓谷は落差のない岩盤を広く流れる渓流瀑なので、高速シャッターよりもスローシャッターの方が合う場合が多いでしょう。

屏風岩の次は一枚岩の看板が現れる。
一枚岩の看板から沢に下りて上流側に行くと、丸ぁるい岩盤を流れる特徴的な渓流瀑が見れます。
ここも浅い所を選んで歩けば、滝の真下まで行くことができます。

近くに「王滝付近までので行き止まり」の看板があり、王滝の滝壺へはここから遡上していくのかな?
そのまま進んでいくと、上流にやや大きめの渓流瀑が見える。
「渡渉」のつもりで「沢登り」の心構えがないと、いきなしこの渓流瀑を遡上していくのはちょっと大変な気がしました。
できれば濡れずに対岸に渡って王滝滝壺まで行くルートを探したいので、いったんここは戻ることにしました。

王滝展望台(08:20~08:40)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 35mm f11 0.4sec ISO100 PLフィルター

王滝滝壺への渡渉地点を探しながら歩いていくと、どんどん渓流から離れて高い場所に導かれてしまいます。
ついには渡渉地点を見つけられず、王滝を見下ろす展望台に着いてしまいました。
展望台からは王滝を上から見下ろす形になり、2段40m王滝の外観と周囲の景観がよく分かります。
王滝周辺は秋の時期には黄色や赤に綺麗に紅葉するので、ここからの景色は紅葉時期のもお勧めです。

おしどり隠しの滝(08:50~09:20)

EOS5DsR+EF100-400mmF4.5-5.6L ISⅡUSM 100mm f16 0.4sec ISO100 PLフィルター

王滝の滝壺へのルートを通り過ぎてしまったので、とりあえず“普通”に行けるおしどり隠しの滝まで行くことにします。
王滝展望台から短い急登区間を登ると、しばらく平坦な歩きになります。
しばらくして明治温泉の赤い屋根が見えてくると、すぐ下がおしどり隠しの滝です。

おしどり隠しの滝は段瀑なので、真正面から段瀑の重なりを捉えると良いでしょう。
標準ズームがないので、超望遠ズームで段瀑の重なりをいろいろと圧縮してみます。
明治温泉から反対側の斜面を登って御射鹿池まで行けるようですが、次もあるので時間がない。
調べると御射鹿池まで車道が走っているようなので、一度戻ってから御射鹿池まで車で行くことにしました。

王滝滝壺_1段目/2段目(09:40~11:10)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 16mm f16 2sec ISO100 PLフィルター

王滝展望台で王滝を横に見ながら通り過ぎ、さてどこから対岸へ渡渉しよう?
先ほどの一枚岩まで下ると行き過ぎなので、適当に眼下の渓流に向けて下降することにしました。
石は落ちるしフカフカな土の斜面に置いた足場はすぐ崩れるし、ここは安全な登山道ではないという認識が必用です。
それほど傾斜もきつくはなかったので、ほどなくして渓流に下りることができました。

下りた地点には渓流瀑があり、そのすぐ下には横谷渓谷で他では見られない深い淵になっています。
裕に2~3mの深さはありそうです。
その淵の下流側が浅くなっており、渡渉適地です。
ダブルストックと登山靴でダメもとで行けなくはなさそうですが、失敗して登山靴まで濡らしても仕方がない。
諦めて沢靴に履き替えました。
フェルト底の沢靴に替えると今までとは明らかにグリップが違うのが分かります。

対岸に渡ると、昔掛かっていたと思われる丸太橋は1本がかかるのみ。
落ちると3~4mは落ちるので、右側のフコフコの斜面をずり落ちないように注意しながらトラバース。
あとは苔むした森の中を川沿いに進むと、すぐに王滝へ到着。

心配していた割には意外とあっさり着いた感を持ちつつ、期待しながら王滝の1段目の滝壺に降り立ちます。
眼前には赤い壁のような王滝が聳え立つ。
おお~すげ~~~~っ!
何度も来たことのある王滝ですが、滝壺まで来たのは初めて。
滝壺まで来ると断然その感動が違います。
やはり滝は滝壺まで来ないといけませんね。
今まで100名瀑もほぼ回り終えるくらい多くの滝を見てきましたが、久しぶりに感動しました。

一段目の滝壺は広いテラス状になっており水深も深くないので、沢靴があればどこでも歩けます。
滝だけを撮るのではなく足元の渓流の流れと合わせて撮ると、高さと躍動感が出てより王滝の素晴らしさが表現できる。
王滝は高さは40mと巨瀑ではありませんが、幅の広い落ち口から幾筋もの流れを落とす姿を滝壺から見上げると非常に良い形です。
何よりも、このどこにも見ない赤い岸壁と渓床が美しすぎる。
もうこれ、100名瀑でいいんじゃね?
二度も来ないと思われるので、時間を掛けて入念に撮っていたらいつの間にか時間が過ぎていました。
上方の展望台から見る人からすればすごい邪魔かな、とか思っていましたが、日曜日にもかかわらず見た限り人は来ませんでした。
気が済んだので次は2段目の滝壺まで行きます。

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 33mm f11 0.8sec ISO100 PLフィルター

二段目滝壺までは一見行けなさそうにも思えましたが、虎ロープも残置されている急斜面を下りて行けば簡単に下りることができました。
二段目滝壺からは、ややバランスが悪いですが二段目と一段目が重なり迫力満点です。
ここまで来たら、忘れずに二段目滝壺も寄るべきでしょう。
一段目滝壺も二段目滝壺もそうですが、テラス状になっている滝壺でポジション取りをするには渓流の中を歩くことになります。
そのため、滝壺に来るまでの渡渉もそうですが、沢靴が必須です。
裸足で歩くのはお勧めできません。

二段目滝壺でいろいろポジションを探して撮っていましたが、残念ながら上部から霧が下りてき一段目が霞んでしまいました。
滝・渓谷は曇りや雨の日でも綺麗に撮れますが、あまりに雨が強い日等は霧が発生してしまうので、ここらへんが難しいところでしょうか。
この時点で11時で、スタートしてから既に5時間経過。
いろいろポジション変えて撮っていたり、ルート探しや沢靴と装備を変えたりしておたら思わず時間がかかってしまいました。
この時点で、今日3か所目の北精進ヶ滝の滝壺はもう無理目。
次の尾白川渓谷もあるので、帰りは来た道を寄り道なしに駐車場まで戻りました。

緑の時期の横谷渓谷は、赤い渓床に相まって非常に綺麗でした。
王滝の滝壺まで行けると効用MAXです。
秋の紅葉の時期に来ても素晴らしいでしょう。

駐車場に戻ってから車で5km程度走って御射鹿池まで。
神秘的な景観で最近よく聞くようになった御射鹿池をいつか行ってみたいと思っていたので、ちょうどよい機会。
横谷渓谷の隣にあるとは知りませんでした。

つづら折りの道路を走って標高を上げると、先の霧ゾーンに入ってきました。
御射鹿池まで到着すると、白いよ。。。
霧でどこが池かも分からないくらい真っ白い。案内の看板があったので、かろうじて真正面に御射鹿池があることは分かりますが。
御射鹿池まで綺麗に撮れたら完璧だったんですけれど。
また来ましょう。

今日のお役立ちアイテム

横谷渓谷は王滝展望台手前までは非常に傾斜の緩やかな渓谷道です。
ただ、渓谷道から渓流に下りていくケースも多々あり、また、王滝展望台からおしどり隠しの滝間は急斜面の登降となります。
そのため、ローカットのモデルよりハイカットでゴアテックスの防水登山靴の方が重宝します。

□ 沢靴/ 沢靴下/ダブルストック

渓谷道だけを歩き、王滝滝壺まで行かないならば沢靴は必要ありません。
ただ、王滝滝壺まで行く場合は渡渉が必要なうえ、また、王滝の第一滝壺と第二滝壺に下りて回るには沢靴が必要です。
登山靴だけで、渡渉や濡れるときだけ裸足で歩くというスタイルは、安全上あまりお勧めしません。
このモンベルのサワートレッカーは、足先が細まっているようにも見えますが、幅広で普段SIRIOの3Eモデルしか履けない私でも履けるので、幅広の方にお勧めできる沢靴です。
軽くて安くてしっかりした作りなので、実際使ってみて不満点は何もありませんでした。
また、ライトネオプレンサワークライムソックスの先割れタイプは、薄手で足の指で掴んでいる感覚も失わず、非常に秀逸なモデルだと感じました。
さらに、王滝第二滝壺等、部分的に膝まで深いところもあったり、渡渉時のバランスをとるにもダブルストックがあると便利です。

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