山岳写真を中心に花、滝渓谷、自転車、モータースポーツ、夜景等の分野で、美しいと感じた風景を写真と撮影記で紹介していきます。

shibawannkoの撮影山行

〔三百名山〕爺ヶ岳_夏 ~またまた鹿島槍まで届かず!カメラがぶっ壊れていた惨敗山行~

一日だけで北アルプスに行くのは効率悪いですが、体力維持を兼ねて鹿島槍へ。
鹿島槍は2007年に一度行ったきり。2010年にフィルムカメラからデジタルに切り替えたので、要は鹿島槍の画像がないのです。
いざ、確実なる晴天をあてて、鹿島槍の撮り直しへ。

ルート/shibawannkoのワンポイントアドバイス

〔山行〕7時間20分 /〔休憩〕1時間20分 /〔合計〕8時間40分
【上り】柏原新道登山口 00:10 ⇒ 03:00 種池山荘 03:20 ⇒ 04:20 爺ヶ岳中峰
【下り】爺ヶ岳中峰 05:40 ⇒ 06:30 種池山荘 06:40 ⇒ 08:50 柏原新道登山口

〔難易度〕 ①CT9時間/②往復14km/③標高差1,300mの一日登山。鹿島槍ヶ岳までが日帰りのギリギリ圏内。
〔危険箇所〕なし。一部雪渓が残る。
〔駐車場〕 柏原登山口付近の無料駐車スペース(トイレなし)/900m離れた扇沢の大駐車場。早くに満車になる。
〔展望箇所〕種池山荘より上部。鹿島槍ヶ岳の信州側の切り立った山容を見るには、爺ヶ岳まで登る必要がある。
〔お花畑〕 種池山荘付近のコバイケイソウ群生その他種類多い/爺ヶ岳中峰と南峰の間にコマクサ群生

山行記録 2021年8月29日

上り(柏原新道登山口 00:10 ⇒ 03:00 種池山荘 03:20 ⇒ 04:20 爺ヶ岳中峰)

00:10 駐車場に着いてすぐ、ナイトハイクスタート。1時間くらいは仮眠したかったですが、夜明けまで時間がありません。夜明けは待ってくれません。朝焼け撮影の辛いところです。眠い、疲れた...。
あまり考えていなかったけれど、このくらいに出れば、爺ヶ岳での朝焼け間に合うでしょう。

コロナのご時世、予約が必要です。山小屋従業員の方も大変だと思います。

クマが出るらしい。最近クマの本『人を襲うクマ』という本をを読んだんですよ。今まで幾度か山で出会ってきたクマに対する認識を改めました。
なので、今日は珍しく事前情報をキャッチし、クマ鈴を鳴らしてきました(笑)。

03:00 標高差は1,000mありますが、歩きやすい整備された登山道で、2時間50分で種池山荘へ。
体力の消耗を極力抑えてゆっくり登ってきましたが、ほどほど良いペースです。残る体力からして、今日は鹿島槍まで問題なく行けるでしょう。

クマ、よっぽどなんでしょう。こんな念入りのポスター作るなんて。

クマ、よっぽどなんでしょうね。こんなに看板立てるなんて。

熱中症注意報の出る殺人的な暑さの気構えで来ましたが、全然涼しい。いや、稜線は寒い。早く爺ヶ岳へ着きすぎると、寒さの中待機する羽目になるので、ゆっくりいきます。
さっきまで気温30越えのところにいたのに、稜線の気温は5度の強風。この温度差たまらんです。しっかり持参している防寒具を着込んで、上下の雨具に手袋まで装着して準備万全。

04:00 爺ヶ岳南峰到着。爺ヶ岳は、南峰、中峰、北峰と3つのピークがあります。あまり下調べしてきませんでしたが、朝焼けはどこから撮ればよいのだろう?
冬に北峰から撮ったのは覚えているので、撮影ポイントは標高の高い中峰かと思いつつ、より鹿島槍ヶ岳へ近づくべく、中峰を超えて北峰へ向かいます。

04:40 北峰ここら辺だけれど...? え~っ?北峰どこからも登れないじゃん!
そうか、北峰に登れるのは積雪期だけなのか...(つーか、そんなの調べとけよー!)。ここまできて朝焼け撮影を逃すなんてありえません。すでにもう夜が明けそうなので、シカのように走って中峰まで戻ります。

爺ヶ岳山頂(04:20 ⇒ 05:40

05:00 からがら夜明けに間に合う形で中峰について撮影開始。
レンズ前面のPLフィルターを回そうとすると、回らない...、あれっ!?
ヤバイ...、PLフィルターが付いていない...。前回の撮影時についにレンズが壊れたので、レンズを修理に出すときにPLフィルターを外して、レンズが修理から戻ってきてもPLフィルターを付け損ねていたのだ。
ああ、これで今日の写真の6~7割は死んだわ...。いつも全レンズにPLフィルターを常時装着しているので、よもやPLフィルターが付いていないなんて思いもよりませんでしたよ。

やっちまったものは仕方がない。
今できることをやろうと、PLを付けている超望遠レンズに交換してシャッターを切ると、シャッターが切れない...、なんだこれ!?
見慣れないエラーメッセージが出て、撮影不能。カメラ壊れてやがる!
前回撮影時にちゃんと撮れていたのに、なんで今壊れてるの?

このカメラも使い始めて6年超。おそらくショット数が交換基準を超えたことによるシャッターユニットの故障と思われます。前のカメラも相当使い込んだときにシャッターが切れなくなり、シャッターユニットの交換に至りました。
これで目的の鹿島槍まで行くことなく、今日の山行の終了決定です。

山に持ち込んだカメラが壊れてました、なんてケースは今回初めてでした。爺ヶ岳の山頂に来るまで気付かないとは....。
山でカメラが故障するケースとして、こんな関連記事もご覧ください。
≪山岳写真教室≫ 山登りにおけるカメラの耐久性はいかに?~このときカメラは壊れた!~

むざむざ帰るのも癪に障るので、スマホで山頂風景を撮ります。こんなときに限って、凄い雲海ですよ。

登山が目的の人だったら鹿島槍まで行くと思いますが、shibawannkoは撮影目的で山に登っています。無用の長物となった重い重い撮影機材を背負って鹿島槍まで行く気にはとてもなれませんでした。

特に今日は剣岳や槍ヶ岳をアップで撮るべく、1.5kgもある100-400mmの超望遠レンズや、花がまだ残っているかな?とか思ってマクロレンズも持ってきていたので、重いんですよ、今日は。

針の木岳だけでなく、遠く槍ヶ岳まで綺麗に焼けてるのに。
針の木岳から400mmで槍ヶ岳は届きましたが、爺ヶ岳からは400mmでも届かなそうですね。

冷池山荘付近が、滝雲に猛烈に襲われています。

山頂で思い思いの写真を撮る登山者たち。山頂でガックリきているのは、自分だけか。

こんなときに限って、雲海もいい感じで出てくれちゃって。

雲海から顔を出す剣岳。超望遠でこう切り取る予定だったんですが。
スマホカメラで一応は撮りましたが、スマホの5倍ズームはゴミ見たいな画質ですな。剣岳はいつでも撮れますがが、雲海に朝焼けという条件はなかなか撮れるものでありません。悔し~っ!

下り(爺ヶ岳中峰 05:40 ⇒ 06:30 種池山荘 06:40 ⇒ 08:50 柏原新道登山口)

キラーン。振り返っての爺ヶ岳中峰。もう下りてきちゃいました。

鹿島槍カッコいいなー。こんなときに限ってなんてフォトジェニックな。
一眼レフがぶっ壊れてなければ...。

さっ、早く帰ろ!
写真が撮れなくなった時点ですぐ帰るところが、我ながら自分らしい(笑)。

さらば、鹿島槍。前回も爺ヶ岳までしか届かず、自分にとって本当に遠い山ですよ。

綺麗だなー、こんなときに限って。

ここは一面チングルマが咲いていたのでしょうか。チングルマが咲く7月に訪れたら最高でしょうね。

06:30 種池山荘へ帰還。これから登る人やこれから下山する人やらで賑わっていました。

まだ残る標高差1,000mの下りが気が重いです。
自分の確固たる装備となった、ガチガチの膝痛防止対策装備。写真には写っていませんが、ダブルストックも標準装備です。

さ、早いところ帰ろう。雲海に飛び込むような感じです。
種池山荘から柏原新道登山口まで、ひっきりなしに多くの登山客とスライドしました。
最近マイナーな地方の三百名山とかを攻めていたので、久しぶりの北アルプスのメジャーな山登りです。山にこんなに登山者が登りに来るのか、と驚きと新鮮な感じでした(笑)。

下山が進むに伴い高さを増す針の木岳に、眼下には扇沢の基地が見えてきました。標高差にしてあと300~400mでしょうか。
久しぶりの山登りで、すっかり脚筋力が落ちてしまったようです。下りでヘロヘロになってきて、ペースダウン。左膝も痛み始めてきています(涙)。

早く下山をし始めたことにより、柏原新道が日陰のうち、涼しく下山することができました。
柏原新道は尾根の西側に作られているので、午前中の早い時間までは日が差しません。夏の暑い時期に体力の消耗を抑えるには、早出がよいかと思います。

花のお山もさすがに8月下旬では、お花もほとんど見ませんでした。まともに咲いていたのは、稜線で見つけたトウヤクリンドウとこの紫モシャモシャだけでした。せっかくなので、スマホカメラでも花レコにチャレンジします。

08:50 柏原新道登山口下山。
爺ヶ岳まで登って初めてカメラが壊れていたのを知る。今日はいったい何しにナイトハイクまでして登りに来たのでしょうね。

信じられないような惨敗山行でした。山でカメラが不具合を起こして途中から写真が撮れなくなったり、天候が悪転して数カットしか撮れない山行もありましたが、撮影枚数ゼロ枚という山行は初めてでした。

素晴らしい雲海まで発生して天気は最高だったんですけれど。またお花の最盛期にでも、鹿島槍はチャレンジすることにします。

salomon_トレイルランニング Speedcross5。靴を新しいものに更新したら、グリップも回復し、柔らかくて歩きやすかったです。
底が柔らかい分、早く減りそうですけれど。

松本市の新島々駅付近にある某露店。帰りは鹿島槍のピークよりも重要な、波田産のスイカを仕入れて帰宅します。

猛暑には、このかわいこちゃん達(スイカ)がないと乗り切れないのです。
初めてスマホカメラだけで作った記録でした。

爺ヶ岳 記録一覧

2021年08月29日 ■■■■☒『爺ヶ岳_夏 ~またまた鹿島槍まで届かず!カメラがぶっ壊れていた惨敗山行~』
2019年08月02日 ■■■■☒『爺ヶ岳_夏 ~鹿島槍ヶ岳日帰り予定も隣から見てるだけ~
2018年03月14日 ■■■■■『爺ヶ岳_冬 ~東尾根シリーズ第2弾~

  • B!