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≪コンポ載せ替え⑫≫ BB交換 ~ONIベアリング導入!圧倒的低トルクでワンランク上の満足度へ~

最難関の油圧ケーブルの再配線とブリーフィングを終えて、コンポ載せ替え作業もいよいよ終盤へ。
いやぁ、噂通り油圧ケーブルは大変だった…。

油圧ブレーキ関連の作業が終わり、次はドライブトレイン関連へ。今回の工程⑪はボトムブラケットの交換だ。
単にコンポーネントを載せ替えるだけなら、BB交換は必須ではない。でもせっかくなので、BBのベアリングもONIベアリングに換えてしまおう!

 

作業手順と難易度

BB交換手順

①古いBBの取り外し
②グリスアップと新しいBBの取り付け
➂クランクの取り付け

BBにはねじ切りと圧入の2種類があるけど、ねじ切りBBの場合は、BB取り付け工具さえあれば、特に難しい作業ではない(難易度LV2)。

 

 

BB交換作業(LV2)

ONIベアリング購入

今回購入したONIベアリングは、ピナレロF5に直接取り付けられないため、TNI製のBB(ベアリングなし)を追加購入し、そこにベアリングを挿入してもらう必要があった。ここまでは購入店側でやってもらった作業。

いや、高かった……。
でもONIベアリングは摩擦抵抗を減らし、力の伝達効率を高めてくれるものだから、きっと走りを快適にしてくれるに違いない!そう信じて思い切って購入した。

 

古いBBの取り外し&グリスアップ

まずは、既についているボトムブラケットを取り外す。これがないと始まらないのが、BB取り付け工具だ。

シマノ純正のHollowtech II ボトムブラケットアダプター(TL-FC36)を用意した。とても使いやすく、BBだけでなくディスクローターの取り付け・取り外しにも使うから、ロードバイクを自分で整備するなら必須の工具の一つだ。

BBの締め付けトルクは、一般的に40N・m前後とかなり強力。ホローテックⅡの柄の外側を持って、てこの原理で全体重をかけて外す。
BBを取り外したら、フレームのねじ切り部分をパーツクリーナーで洗浄し、古いグリスや汚れを完全に除去する。

清掃が終わったら、新しいBBを取り付ける前にグリスアップする。使うのはWAKO'Sの高粘着シリコーングリース「ブレーキプロテクター」。非常に高価だけど、振動吸収性、耐水性、耐久性、耐熱性を備えた優れものだ。

BBはペダルを漕いだときの強大なトルクを受け止める部分で、異音が生じやすい最たる部分だ。ねじ切り部分は潤滑目的ではなく強固に固定する部分であり、取付後の異音発生も防ぎたい。そのため、粘性の低いシマノのプレミアムグリスではなく、WAKO'Sのシリコングリスを選んだ。

WAKO'Sのブレーキプロテクターは粘度が高く、BB本体の間の僅かの隙間をしっかり埋めてくれて、ペダリング時に発生する「パキパキ」といった異音防止に効果が期待できる

BBのメンテナンスにはクランクを外す必要があり、少々手間がかかる。メンテナンス頻度を下げるためにも、粘度・耐水・耐久性が高いブレーキプロテクターを使うのが望ましい。グリスはケチらずたっぷり塗っておく。

 

新しいBB取付け

ONIベアリングが装着された新しいBBを取り付ける。
BBを規定トルクで締め付ける必要があるが、直接BBを締めるシマノのホローテックⅡではトルク管理ができない。規定トルクで締めるには、トルクレンチとソケットタイプの工具が必要になる。

ソケット工具はそこそこの値段がする上、BBの規格がたくさんあるから種類が多く、間違えずに買う必要がある。初めてのBB取り付け作業だったので、ソケット工具を買ったんだけど、注意したにもかかわらず、まさかの規格違いを買ってしまった…。

フレームの駆動側は、チェーン脱落による傷つき防止のために、保護テープで厳重ガードしている。

作業が止まるのが嫌だったので、今回はトルク管理なしで、シマノのホローテックⅡで直接BBを締めることに。
購入店の店員さんから「40N・mは大人が全体重をかけるくらいのトルクになる」と教えてもらったので、そのアドバイスに従い、てこの原理で全体重をかけて締め付けた。

BB側が削れるのが嫌だったので、保護のために養生テープを巻いてみた。多少の傷はつくけど、これでも十分だろう。

駆動側ではない方のBBも締め付け完了!こちらははチェーンがないので、フレームを透明の保護テープで保護している。

 

ONIベアリング グリスアップ

BBのキャップを外すと、ONIベアリングが現れる。ベアリングの当たり面も、粘度・防水性の高いWAKO'Sのブレーキプロテクターでグリスアップしておく。非常に高価なONIベアリングだから、グリスを使い分けてパーツの寿命を延ばしたいところだ。

 

クランク取付け

BBを取り付けたらクランクを取り付けて、BB交換作業は完了だ。
回転するクランクシャフト部分には、WAKO'Sのブレーキプロテクターではなく、回転を妨げないように粘性の低いシマノのプレミアムグリスを薄く塗っておく。

ONIベアリングのおかげで、抵抗が存在しないかのように、重いクランクがクルクル回る。これで走りがどう変わるか楽しみだ。
実際にONIベアリングを入れて走ってみたインプレッションはこちら。

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価格に見合うだけの価値はあった。走りの質を高めてくれて満足度も上がる。
ロードバイクで走ることをより楽しくさせてくれる、そんなパーツだ。

BBとクランクがフレームに取り付けられたので、次は≪工程⑬≫ チェーン張りへと続く。

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