関東・信越

〔100名瀑〕妙高山_惣滝 ~落差80mの大瀑布!露天風呂を巡り滝壺へ~

投稿日:2019年8月12日 更新日:

前回妙高山に登った後に立ち寄りましたが、立入禁止でまだ一度も行けていない惣滝。
いつも立入禁止で、ここは自己責任で行くエリアか。
野天風呂を巡りながら、惣滝の滝壺まで行ってきました。
日本の滝100選にも選定される新潟県の大瀑布、惣滝の滝壺までのルートをご紹介します(※自己責任でお願いします)。

shibawannkoのワンポイントアドバイス

〔難易度〕 片道1.9km/標高差190mと短く、登山経験があれば難しくないが、落石が非常に危険
〔駐車場〕 妙高山燕温泉の日帰り無料駐車場
〔危険個所〕権現滝~惣滝間の崖上登山道の落石直撃区間。ヘルメット必須で素早く通過・雨天時立ち入るべからず。
〔所要時間〕往復2~3時間。滝壺まで行くか、露店風呂に入るかどうかによる。

撮影記 2019年8月12日(08:00~11:50)

黄金の湯/惣滝展望台(08:20~08:40)

EOS5DsR+EF100mmF2.8L IS MacroIS USM 400mm f16 1/13sec ISO100 PLフィルター

08:00 既に満車になりつつある妙高山の日帰り無料駐車場からスタート。
燕温泉街のを抜けるとほどなくして、野天風呂の黄金の湯。
覗いてみると誰もいない。
簡易の仕切りと脱衣所もあり、いい感じの露天風呂です。
今日はまだ始まったばかりなので、さすがに入りません(笑)。

黄金の湯から登山道と分岐して右へ直進すると、惣滝展望台。
始めてきましたが、展望台からは険悪で急峻な谷の向こうに惣滝が水を落している。
おお~、素晴らしいじゃないか!
展望台と言えども、遠いながらも惣滝の全容を見ることができます。
滝マニアでなければ、滝壺まで行かなくともここからで十分な気がします。
ただし、しっかり写真に納めるには、400mm程度の超望遠が必用になります。
惣滝は東側に向いているため、朝は日が当たりますがベタ光線になります。
朝でもよいですが、写真的には遅い午前中~正午までの斜光線の方が良いでしょう。

河原の湯(09:00 ~ 09:10)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 18mm f16 1/13sec ISO100 PLフィルター

崖上の登山道を歩いていくと、細身のそうめん滝が現れる。
紅葉の時期に来れば綺麗でしょうけれど、流量もなくしょぼいので今はスルーです。
ほどなく妙仙橋を渡り終えると、直進方向と橋下へ沢に下りる分岐が現れます。
まずは、露天風呂の「河原の湯」を見に行ってみましょう。

川沿いを歩くとすぐにいい感じの木造の脱衣所と野天風呂が見えてきます。
覗いてみると、父と息子の親子連れが入っていました。
黄金の湯からさらに離れた河原の湯まで入りに来る人もいるんですね。
しばらくして親子があがった後に、河原の湯を撮らせてもらいました。
河原の湯の隣には川が流れ、流れを見ながら温泉に入れる素晴らしい露天風呂です。
今まで各地の露天を見てきましたが、河原の湯の雰囲気が一番素よいと思いました。
いいですね~、ゆっくり入ってみたいものです。
しかし今日はまだ何も目的を達成していないので、また今度で。

河原の湯~滝観テラス(09:10~09:40)

EOS5DsR+EF100mmF2.8L IS MacroIS USM 100mm f16 1/8sec ISO100 PLフィルター

惣滝分岐に来ると、「立入禁止」の案内が地面に落ちています。
前回もここまで来て引き返した気がする。
今日はいろいろ調べてきたので、自己責任で惣滝まで行くことにします。
少し行くと、切り立った岩盤を削るような権現滝が現れる。
妙高山は全般的に谷が険しく、その険しい谷々を見るのも妙高山登山の楽しみの1つだと思います。

権現滝を過ぎて、谷を左に回り込むように進むと惣滝の一部が見えてきました。
同時にここからが核心部です。
切り立った断崖上の狭い道を行くため、黒部の下の廊下のような雰囲気が漂います。
危ないのは、崖下への滑落というより、上部からの落石直撃です。
上部の岩壁がオーバーハング気味に張り出しているので、落石頭部直撃コースです。
バウンドすることなく直撃するコースなので、相当上部を気を付けていないと避けることはできないでしょう。
気付いたときには昇天している感じでしょうか。
落石がダイレクトに落ちて来たときの衝撃とその破壊力を知っていますか?
立入禁止とする理由がよく分かります。
落石の危険を認識することなくさらに装備を持たない人は、“自己責任”と言えども文字通り立入禁止だと思います。
行くのであればヘルメット持参で、落石の危険を認識しつつ素早く通過する。
そして、落石の危険の高い雨天時等は立ち入るべきではないでしょう。

確率論の話になりますが、低い危険の確率のみを取り上げて「危険だ中止だ」という議論は個人的に大嫌いで、リスクの程度に応じた対応を取るべきでしょう。
しかしここまでの落石直撃コースを目の当たりにすると、確率が相当低いとしてもリスクが高いことを認識した行動をとるべきだと思います。

落石直撃ゾーンは短いので、素早く通過すると鎖の下のテラスに出ます。
崖から離れれば落石の直撃を受けないので、惣滝を見るのにベストな場所でしょう。
勝手に「滝観テラス」と名付けました。
それにしてもオレンジ色をした複雑な柱状節理が素晴らしい!
惣滝最高だわ。

惣滝_滝壺往復(10:00~10:30)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 24mm f11 1/25sec ISO100 PLフィルター

ここまで来たら惣滝の滝壺まで行ってみよう。
テラスから滝壺までは大した距離はなく、ルートファインディングして簡単に行けそうです。
心配するshibawawanに待っていてもらい、滝壺までアプローチします。

まずは滝観テラスの下から、石を伝って左岸(上流に向かって右側)に徒渉します。
適度な石があるので、ダブルストックがあれば濡らさずに徒渉できるでしょう。
左岸に渡ってからは踏み跡の残る斜面の草むらを突っ切って行きます。
斜面の草むらはシモツケソウのピンクや白のお花畑になっており、その奥には落差80mの惣滝がだんだんと迫ってくる。
素晴らしい景色とピリッとした緊張感がたまらなくいい!
草むらを超えると、もう眼前には惣滝しかない。
ここも油断していると、右岸の岸壁が張り出して落石が直撃するので、その直下に立たないよう注意が必要です。

滝壺へ近づくともう1回流れが行く手を遮る。
ここまで来たら近づけるだけ近づいてみましょう。
二度は来るとは思えないので(笑)。

もう1回徒渉して左岸に渡ると、今度こそ惣滝の滝壺です。
滝壺はほぼなく、礫が散乱する荒涼とした感じで、遠くで見ていた方が綺麗でした。
しかし落差80mの滝を真下から見上げることはそうはないでしょう。
写真の良し悪しはともかく、体感的には大迫力です!
惣滝、滝壺まで来て満足しました。
1コマずつレンズに着く水滴をタオルで拭きながら、思いつく限りのカットを撮影。
焦っていたのか、自撮りだけ撮り忘れました。

惣滝_露天風呂~燕温泉(10:30~11:50)

EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 22mm f11 1/5sec ISO100 PLフィルター

全ての目的を達成して、満足して来た道を戻ります。
すると、おやっ?乳白色の泉が見える。
こんなところに温泉か~~~っ!
なんと、右岸のオーバーハングした崖下に、乳白色の泉がそこにあるではないか。
これは行ってみなければ!
ダブルストックを器用に使って徒渉し、惣滝露天風呂まで。
露天のすぐ脇に惣滝からの川が流れ、その奥には惣滝が大量の水を落している。
反対側の下流を見てもいい。
素晴らしい露天風呂です!
先の河原の湯が、今まで見た一番雰囲気の良い露天風呂でしたが、すぐに更新です。
こちらの惣滝露天風呂が一番です。

せっかく見つけたこんないい露天風呂入ってみたいなぁ~。
shibawanwanを待たせたままだし、まだお昼だし、タイツ脱ぐの面倒くさいし。
手を入れてみると若干温度は低く、37~38度といった感じでしょうか。
大の温泉マニアでもないので、名残惜しいですが写真を撮って帰ることにしました。

滝壺往復で30分待たせていたshibawanwanと合流。
待たせて怒っていたのかと思いきや、何気に景色を楽しんでいてくれた様子。
ここまで来るのは自分だけかと思いきや、1人、2人と続々人が来るではないか。
そしてみんな躊躇なく滝壺に突っ込んでいく。
そんなに有名かな、惣滝?

後から来た若い女子2人は登山者ではなく明らかに観光客の格好。
1人はスニーカーで1人はサンダルだよ。
え、そんなお気軽の場所なのかな、ここって?
自分は結構おっかなびっくり調べ上げて準備して来たんだけど。
不思議に思ったので「滝目的ですか?」と尋ねると「滝目的」だと言う。
渡渉ポイントを教えてあげると、まるでクライマーのような柔軟な身のこなしで川を徒渉し岩を乗り越えて行った。
スポーツ女子か?スポ女か??
登山装備では全くないですが、身のこなしを見るとどこでも行けそうな気がした。
そして岩場奥に露店風呂があると伝えると(男子1名が入浴しているが)、露天風呂を見に行っていた。
若さってすごいな。。。
それ感じるだけ自分も歳をとったということか。

11:50 帰りは落石ゾーンを素早く通過して、燕温泉に戻ってきました。
昨日の常布の滝の藪漕ぎで「滝は二度と行かない!」と言っていたshibawanwan。
今日の惣滝はなかなか楽しかった様子。
滝を見慣れた私ですが、相当なインパクトがあって非常に楽しめた惣滝でした。
そして重ねて書きますが、落石がとっても危険な場所です。

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