北海道遠征2回目の最終日6日目。今回の遠征は、幌尻岳→トムラウシ山→利尻岳と北海道を縦断してまた札幌付近まで戻ってきた。最終日も幸運にも晴天が続く。遠征先での晴天ほど貴重な一日はない。最終日もきっちりもう一山、羊蹄山を登って帰りましょう。
ルート/shibawannkoのワンポイントアドバイス
〔山行〕8時間00分 /〔休憩〕2時間 /〔合計〕10時間00分
【上り】真狩コース登山口 05:30 ⇒ 09:00 真狩コース9号目 ⇒ 10:30 羊蹄山
【下り】羊蹄山 11:30 ⇒ 15:30 真狩コース登山口
ポイント
〔難易度〕①往復14km/②標高差1,500mの、体力が必要な一日登山(真狩コース)。
〔展望箇所〕7合目より上。
〔危険個所〕特になし。
山行記録 2011年6月20日
上り(真狩コース)
EOS5D MarkⅡ+EF24-105mmF4L IS USM 24mm f16 1/45sec ISO200 PLフィルター
前々日の利尻岳からの大移動は大変。ようやく前日の夕方に羊蹄山を捉えるところまで移動してきた。一面の畑の向こうに蝦夷富士が姿を現す。これはどこから見ても富士山だ。富士山と比べるとちょっと頂部が平らすぎるけど(笑)。よくこんな大きさの独立峰が火山でできたものだ。独立峰の見える景色はどことなく特別に感じる。
連戦に続く大移動で疲れ果てている身体に鞭打って、夜明けと同時に登山スタート。ところが出発の時間帯が悪かったのだろうか。1合目付近の樹林帯でブトの朝礼?に突っ込んでしまったらしく、ブトの大軍に囲まれ襲われる。ブトが耳の中に入ってくるは耳をカジるはで、shibawanwanはもう発狂寸前。通常の歩行スピードだとブトの大群を引き離せないので、小走りで逃げるように標高を上げてようやくブトの大群から解放される。後にも先にもあれだけのブトに襲われたのは、苗場山以外にない。特別沼地があるわけでもないのに、いったいなんだったのだろう。
御鉢回り
EOS5D MarkⅡ+EF24-105mmF4L IS USM 40mm f16 1/60sec ISO200 PLフィルター
羊蹄山は標高1,890mある割には真狩コース登山口は標高が400mしかなく、標高差は1,500m近くもある。アルプスですか。最終日の疲れ切った身体に、6月とは思えない季節外れの真夏並みの暑さが加わり、その苦しさは尋常ではない。蒸し暑く展望のない九十九折の登山道をひたすら標高を上げる。
もう勘弁してくれー、というところで樹林帯が終わり展望が開ける。向かいには大きなスキー場を擁するニセコアンヌプリの見晴らしがよい。展望がよいのはよいが、今度は真夏の直射光線が降り注ぎこれまた厳しい。しかしそこは北海道。雪渓が残っていてくれてクールダウン。ほんと北海道の山は、どの山もダイナミックだ。
御鉢回りの稜線に辿り着きしばし休憩。これでほぼほぼ着いたかと思うのはまだ早かった。山頂は複雑に入り組んだ火口稜線の反対側。まだあんなにあるんですかい...。山体の大きい北海道の山々の中で比較的小さいと思っていた羊蹄山だが、登ってみると全然かわいくない。
強烈な直射光線から身を隠すことができない御鉢回りだが、暑さを和らげてくれるいい感じの風が吹いていてくれる。つらい登りのご褒美みたいな格別な御鉢回りだった。
羊蹄山山頂
EOS5D MarkⅡ+EF24-105mmF4L IS USM 24mm f16 1/60sec ISO200 PLフィルター
10:30 ビクトリーロードの御鉢回りを堪能しながら火口を半周して、ようやく羊蹄山山頂に到着。幌尻岳,やトムラウシ山等、大変な山々の登頂を成し遂げて遠征最終日に辿り着いた羊蹄山山頂は、達成感が半端ない。連日の暑さで遠くの景色は霞んでしまっているが、そんなことは大して気にならない。shibawanwanと登頂を喜ぶ。遠征中の大変な思いも喜びもshibawanwanと共有できて、苦しさ半減喜び倍増、本当によかった。
下り(真狩コース)
EOS5D MarkⅡ+EF24-105mmF4L IS USM 32mm f16 1/602sec ISO200 PLフィルター
遠征の目的もすべて達成したので心は軽い。後は無事に下りるだけ。下りは高山植物を撮りながら。上りでは気付かなかった、意外と白に黄色に紫色と、いろんな高山植物が咲いていて楽しませてくれる。黄色いお花畑の向こうに眼下の景色が広がり、素晴らしい景色が広がる。
御鉢回り稜線の分岐まで来ると、上りを終えた登山グループが「登頂だーっ!」っと喜びを爆発させていた。辛い登りの後でその気持ちは分かるけど、山頂は火口の半周むこうですよ...(笑)。
つらい1,500mの下りをなんとか下りて登山終了。帰り道で、山麓から見る羊蹄山が格別だった。
すばらしいお山の数々、北海道また来よう。