今日の栃木滝巡りの第二段は、いきなり大本命。霧降の滝。
なぜならただの観瀑台からの滝見ではなく、滝壺まで行きたいのだ。
10年ほど前に1度だけ滝壺までチャレンジしたことがあるが、かなり緊張を強いられた記憶がある。
日本の滝百選にも選ばれている霧降の滝の、滝壺からの雄姿をご紹介します。
shibawannkoのワンポイントアドバイス/ルート
〔難易度〕観瀑台まで、①往復900m、②標高差40m、③所要時間30分の軽いハイキング。
〔駐車場〕霧降の滝駐車場(無料/トイレ有)。
〔滝壺までルート〕落石を誘発する柔い柔い超急斜面。危険なのでお勧めしません。最低でも要沢登り経験。
撮影記 2020年5月31日(07:00~08:30)
EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 30mm f16 0.4sec ISO100 PLフィルター
06:50 滝壺まで行く十分な時間を持って、霧降の滝駐車場着。
登山装備を整えて、いざ出発。駐車場に咲くツツジも不安げな心を落ち着かせてくれない(震)。
霧降の滝入口より、まずはオーソドックスに観瀑台に向かいます。
水平移動して10分足らずで、霧降の滝観瀑台に到着する。そうそう、こんな観瀑台から覗いたっけ。
以前より綺麗になったと思われる観瀑台から、対岸の霧降の滝を望みます。どれどれ...。
って、遠くて見えねーよ!100名瀑がこれかよ。
何度か来ているの分かっていましたが、お決まりのように言ってみました(笑)。
だから、滝壺まで行くんですけれどね。
滝壺は遥か下に見えますが、実際に標高差は60mくらいしかありません。その60mがね...。
少し入口方面に戻ると、頑丈な柵とトラロープで通行止めされた沢に下りれそうな箇所があります。
入り口側にももう1つ同じような下り口がありましたが、戻るのが面倒だったので今回はここから下りることにします。
意を決して踏み跡を進むと、すぐに朽ちた昔の鉄製の観瀑台らしきものが現れる。
その左脇に踏み跡があるので、そこを下りて行きます。
少しの間は急傾斜ながらも踏み跡もしっかりありましたが、、、。
その先はこれ以上進むのが躊躇するほどの、さらなる急斜面に突入します。
急斜面には慣れていますが、安全な登山道ではないので、1歩踏み出すたびに緩い地面が削れてゆく。
地面が緩くて、落石を落とさないことができない。
こんな危険な所に1人で来ることはよろしくないかもしれません。
が、複数人できたらそれはそれで仲間に確実に落石がヒットしますわ。
ちなみに私は自分で言うのは何ですが、登山経験は豊富で、沢登り経験者でもあります。
その私が「危険」と言うわけです。
ちょっと山登りしたことあります程度の人は、危険なので立ち入らない方が良いレベルです。
沢登り経験者であればOK、と言ったとこだと思います。
一歩のミスで斜面が崩れて落ちてゆきそうなので、焦る心を落ち着かせながら、時間をかけて慎重に下りてゆく。
沢が見えてからの斜面はさらに柔らかく、派手な落石を一発かましてしまいました。
まぁ、当然誰もいませんので、大事には至りません。
沢に降り立ってホッと安堵。振り返って今下りてきた斜面を見上げると、よく分からない斜度だ、、、。
どんな急斜面であれ、足場がしっかりしていれば大丈夫ですが、ここは違う。
一番のリスクは、足を置いたら崩れり柔い柔い急斜面です。一般ルートでもなんでもありませんから。
当然のことながら、ダブルストックを使い、安全のためにヘルメットも装着しています。
ひどい緊張に耐えて降り立った滝壺から見る霧降の滝は、うん、さっきよりかはよく見えるようになったな(笑)。
芝生が生えるような緑の草原の奥には、優美な霧降の滝が落ちる。
EOS5DsR+EF16-35mmF4L IS USM 16mm f16 1sec ISO100 PLフィルター
近づくと末広がりになり、上手く撮るのはなかなか難しい。縦がいいのか?横がいいのか?
そんなよい画角を探しながらよい写真が撮れたと思える瞬間が楽しいかも。
ここまでのリスクを冒して来たのだから、撮り残しがないよう入念に撮影。
残念ながら、落差80mを超える大瀑布と言えども、滝壺からは上段はまったく見えない。
総じていえば、危険を冒してまで滝壺に来るほどのものではない気がする。
安全地帯にいたとしても、あの急斜面をまた登らなければならないと思うと気が休まらない。
さて、そろそろ戻りますか。
上りは来た道を慎重に登り返す。下りよりかは楽ですが、相変わらず落石は勢いよく急斜面を落ちていく。
ほどなく斜度が緩くなり地盤がしっかりした踏み跡まで戻ると、旧観瀑台の隣にひょっこり出る。
あとは観瀑台までの遊歩道に合流するだけ。ちょっと大げさかもしれないけれど、生還を確信した。
がっくし、疲れました。
秋の紅葉の時期も撮りに来たいけれど、ここの斜面は二度と下りたくないかな。
今回は奥の下り口の急斜面を下りましたが、入口に近い手前側からの方が傾斜が緩くて簡単だったかもしれません。
滝壺に下りたい人は、自己責任でお願いします。
無理して行く必要はないと思います。