北アルプス

〔100名山〕北穂高岳_雪 ~ヤマレコ繋がりで初コラボ!小屋閉め前の静かなる穂高へ~

毎年高山植物が咲き終わった後の8月9月は、山はお休み期間。
山の紅葉の時期に入り、思わず人生の岐路に立ち、さらに山から離れて早3ヵ月。
久しぶりにヤマレコを開くと、ヤマレコユーザーのoyamasuki_yさんからメールが。
「お体の調子でも悪いのでしょうか?」と書いてある。
おおっ、なんとお優しい!
お会いしたことはありませんが、山に厳しい富士の剛力みたいな人かと勝手に思い込んでいました(冗/笑)。
返信を重ねると、小屋閉め間際に北穂高に行くとのこと。
う~ん、その時期入って面白いのかな?その時期に入ったことがない。。。
どんな人か気になるし、写真をやる人なのである程度行動も合わせられるでしょう。
天気も好転しそうなので予定を変更して前日の夜に連絡を取ると、二つ返事でOK!
急遽oyamasuki_yさんの北穂高山行にご一緒させて頂くことにしました。

ルート

〔1日目_山行〕7時間20分 / 〔休憩〕2時間20分 / 〔合計〕9時間40分
上高地バスターミナル 06:20 ⇒ 08:50 横尾 09:20 ⇒ 12:00 涸沢ヒュッテ12:50 ⇒ 15:20 北穂高岳 16:00
〔2日目_山行〕5時間30分 / 〔休憩〕1時間30分 / 〔合計〕7時間
北穂高小屋07:30 ⇒ 北穂高岳08:00 ⇒ 10:00 涸沢ヒュッテ ⇒ 10:10 ⇒ 11:50 横尾 12:00 ⇒ 12:40 徳澤園 13:10 ⇒ 上高地バスターミナル 14:30

山行記録 2019年11月2日~3日

1日目_上り(上高地 06:20 ~ 15:50 北穂高)

EOS5DsR+EF24-70mmF2.8LⅡUSM 33mm f8 1/100sec ISO100 PLフィルター

早朝にoyamasuki_yさんをご自宅でピックアップして沢渡駐車場へ。
oyamasuki_yさんの計画に従い、バスが入る前にタクシーで上高地入り。
ジャンボタクシー相乗りで、バスより早くて安くてこんな手があったのか!

これだけ早くスタートできると1日で稜線まで行くのに余裕ができてありがたい。
これからはタクシーで上高地入りしようかな。
横尾までは毎度嫌になる水平歩行も、話しながらだとあっという間。
oyamasuki_yさんは自分の勝手なイメージと違い、人見知りが少しある私でも普通に話せる、非常に気配りのできる気さくで話しやすい方でした。
そして山にお詳しい。
いろいろ山や写真に関して意見交換ができて楽しかったです。
懸念事項は、「記録からしてこの人早いのでは?」ということ。
北穂高までのコースタイムを聞くと、それぞれの区間で自分より30分以上早い。
この人、天狗か(笑)!?

横尾から徐々に標高を上げながら涸沢まで標高差700mの上り。
横尾までで気付きつつあるも、ブランク3ヵ月で筋力と持久力がかなり落ちてる?
歩きづらい厳冬期用の冬靴のせいもあるけれど、上りがしんどい。。。
しかし迫ってくる雪を被った初冬の穂高連峰は美しい。
紅葉は終わっているけれど、僅かに赤い実を残すナナカマドのボリュームが凄い。
oyamasuki_yさんのペースを乱しつつ、涸沢手前でヒュッテ待ち合わせで別行動。
小屋閉め前の涸沢は人が少なかった。カランとした秋晴れの中、音がない。
こんな人が少ない静かな涸沢に来るのは初めて。
穏やかで静かで景色も良くて、紅葉は終わりだけれどこんな涸沢もいい。

EOS5DsR+EF24-70mmF2.8LⅡUSM 30mm f16 1/20sec ISO100 PLフィルター

涸沢ヒュッテから北穂高まで800mの上り。
もうこの辺からヤバい気配しかしない。
いつもであればおサルになってひょこひょこ上ってゆくこの区間も、3ヵ月のブランクが想像以上に脚筋力と心肺持久力を弱らしてくれたみたいだ。
普段は人に抜かされることもほとんどなく、写真を撮るとき以外止まらない自分だけれど、数歩歩くと苦しくて立ち止まってしまう始末。
何度も来ている北穂が、これだけ苦しく思ったのは初めてかもしれない。
山を始めたときくらいの体力と筋力に戻ってしまった。
早々に別行動を申し出て、oyamasuki_yさんには先に行ってもらうことに。

北穂高_夕景(15:50 ~ 16:10)

EOS5DsR+EF24-70mmF2.8LⅡUSM 39mm f8 1/80sec ISO100 PLフィルター

降雪後の晴天続きで雪は後退し、長い鎖と梯子より上部からようやく雪になる。
このくらいであれば冬靴より3シーズン用の靴の方が良かったかもしれない。
牛歩のような歩みで、ジリジリと北穂山頂に近づいていく。
あんまり時間をかけ過ぎたのか、太陽が傾いて色づき始めてきた。
ここまできて夕景に間に合わないなんてありえん!急ぐしかなし。
ようやく北穂山頂に辿り着き、既に写真を撮り終えて待っていたoyamasuki_yさんと喜びを分かち合う。
ああ、一緒に人と登って喜びを分かち合うっていいもんだな。いつもぼっちだし。
反対側に出ると、キレットの向こうに槍ヶ岳が最高の光線状態で現れる。
雪は少ないけれど、秋の岩肌と雪を被る山頂の組み合わせもいいじゃないか。
oyamasuki_yさんについてきてよかった!

EOS5DsR+EF24-70mmF2.8LⅡUSM 70mm f8 0.8sec ISO100 PLフィルター

一瞬、滝谷が綺麗にピンク色に焼けましたが、夕日は西の雲に高入り。
雪は少なかったけれど、十分冬山らしい景色を撮ることができました。
これだけでも来たかいがありました。
天気は微妙ですが、明日の朝も朝焼けしてくれると言うことないんですけれど。
残照の残る空で、前穂高と奥穂高を撮ってこの日は終了。

2日目_北穂高朝焼け(06:00 ~ 08:00)

EOS5DsR+EF24-70mmF2.8LⅡUSM 57mm f11 0.3sec ISO100 PLフィルター

朝起きると東の空は雲で覆われている。
ダメかな?っと思って朝食をとり外に出ると、雲の隙間から朝日が出てきそう!
朝日が昇って雲に隠れるほんの僅かな時間ですが、雪の穂高連峰が焼けてくれる。
おお~~~っ、やったよ!
まったく期待していなかった、雪の穂高連峰の朝焼けを撮ることができました。
反対側の槍ヶ岳を見やると、もう朝焼け終わっていたよ(笑)。

下り(北穂高 08:00 ~ 14:30 上高地)

EOS5DsR+EF24-70mmF2.8LⅡUSM 39mm f16 1/25sec ISO100 PLフィルター

北穂小屋で朝コーヒーを楽しんで、再び太陽が出るタイミングを見計らって出発。
日がさした山頂で、最後に槍ヶ岳と穂高連峰をしばし撮りつくし。
自分は穂高ばっかり撮っているけれど、oyamasuki_yさんは槍ヶ岳を撮りまくり。
この人、よっぽど槍ヶ岳が好きなんだろうなぁ~、なんて(笑)。
今回自分はブランク明けのリハビリ山行で完全なヘタレになっているので、涸沢ヒュッテで待ち合わせで、それぞれのペースで下山開始。
下りは雪が締まっているので12本爪アイゼンを着けて、途中奥穂高を撮りつつ下山。
「雪の上を歩くのはなんでこんなにワクワクするのだろう」なんて考えながら。

南陵に向かうルートの分岐付近で、足元の小石をコツっと落としてしまう。
下に誰もいないだろうと思っていると、下に人がいるやんけっ!ラーーーック!
すいません、そこがルートだと思わなかったもので。。。
当たらなかったから良かったものの、悪い見本になってしまいました。
今回俺ほんとダメダメだな。ルート次第では、ヘルメットは必須です。

今年最後となるであろう涸沢からの穂高連峰を見上げて、惜しみながら下山開始。
2日目にもなって、oyamasuki_yさんともだいぶ打ち解けてきました。
パーティー外の他の登山者の方ともよくコミュニケーションとられているところが素晴らしく、人の良さが随所に現れていました。
山や写真のことなど話しながら歩いていると、長い水平歩行の区間もあっという間。
いろいろ話をさせて頂き、また綺麗な写真も撮れて楽しい山旅となりました。
oyamasuki_yさんには感謝感謝です。

翌日は階段の上り下りもできないくらいの激しい筋肉痛。
そして肺活量が少なくなったのか、心臓が苦しい。。。山の初心者か?笑
ここまで体力と筋力が落ちると、鍛え直さないと冬山は厳しいな。
oyamasuki_yさんも、まさか自分がこんなヘタレだと思わなかっただろうに(笑)。
新しい環境に慣れたら、体力落とさないよう山を再開しよう。

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